先輩方と高尾くんに、私が差し入れを作っていたとバレてしまった…
私はグサグサと刺さる視線を受けて、冷や汗をかいていた
(どうしよう…!)
混乱して目を回す私に、大坪さんが声をかけてくれた
「そんなに萎縮しないでくれ、江藤」
『え…?』
思わず顔をあげると、先輩方は笑っていた
「今までありがとう、江藤。お前の差し入れは、今となっては俺たちの大事な活力だ。これからもよろしく頼む」
そう朗らかに微笑みかけられれば、私も自然と笑みを浮かべていた
『…!はい!』
私の作るものが、誰かにとって必要とされている…
それが、改めて感じられた瞬間だった
「…そうだ、江藤。頼みがあるんだが…」
『?はい?なんでしょう?』
「これからの差し入れなんだが、江藤と宮地とで、相談して作ってくれないか?」
『「…え?/は?」』
唐突に話を振られた宮地さんと私は、すっとんきょうな声をあげた
「は、いや、何で俺?」
「勿論、お前にだけ任せる訳じゃないさ。ただ、一番練習を多くこなしているのはお前だからな。その時の体調とかを良くわかっているだろう?」
「いや、だからって…」
「あとは、お前の練習のしすぎの防止だな」
「よろしく頼むぞ、宮地」
「…クソ、わかったよ!やればいいんだろ!」
そんな感じで、週に数回、宮地さんと差し入れの相談をすることになったのだったー…
モブじゃなかったの?
(どんどんモブより接触率が高くなってる気がする…)
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