「そうだ!江藤さん、このまま俺たちの練習見ていかね?」


そう問われ


『えっ、いいの?』


と思わず反応してしまう


しょうがない…推しキャラたちだもの…


そう自分に言い聞かせた


「ちょっと待っててな。…宮地さーん!」


高尾くんが宮地さんのところへかけていく


なんだか話をしているようだが…


宮地さんがキレているのに対し、高尾くんは笑っている…仲が良いなぁ


そうほんわかしていると、高尾くんが帰ってくる


「良いってよ!」


『ほんと?ありがとう!』


そう笑顔でお礼をいうと、ベンチへ案内される


…え、わ、私なんかがベンチに座って良いんだろうか…


内心汗だくなのを必死で誤魔化していた…








…ここから見る皆さんは凄いかっこいいなぁ…


そう思いながらなんだか眺めていると…


「…どうだ?うちの連中は」


休憩になって、余韻に浸っていると、いつの間にか宮地さんが私の横に立っていて、声をかけてきた

『えっ!?あの…皆さん、努力の人なんですね』


と呟く


「…まぁな。伊達に東の王者名乗ってねーし。負けたくねぇって気持ちはみんな同じだからな」


宮地さんが頬をポリポリとかく


『…はい。…皆さん、とっても格好いいです』


心からそう笑うと、宮地さんは顔を赤くした


『…?どうしたんですか?』 


「な、何でもねーよ!轢くぞ!」


『えっ!?』


その時、何気なく高尾くんを視線で探すと、なんだかこちらを真剣な顔をで見つめる高尾くんが目に入った


『…?』


どうしたんだろう…


そんなことを考えていると、直ぐに練習が再開された


…本当に凄い努力だなぁ…


と思わず感心してしまう


流石”東の王者”と言う他ない


私はノートを取り出し、初心者ながらに思ったことを書き留めていく


少しでも皆さんの力になれればと、思った結果だった


『…』


黙々と書き続けていると、誰かに声をかけられた


「へぇ、すげえな」


『!?』


私は声にならない悲鳴をあげながら、声のしたほうを振り向く


「よっ!」


そこにいたのは高尾くんだった…


『…な、なんだ、高尾くんか…』


ほっとため息をつくと、高尾くんか頬を膨らませる


「なんだよ、俺より宮地さんの方が良かったのか?」


『えっ、なんで?』


「そりゃー江藤さんが宮地さんと仲良く話してるからっしょー」


はあ、と高尾くんがため息をつく


『は、はぁ…』


何でだろう…と思いながら、ペンを置く


「あ、そうそう、そのノート!江藤さんが書いてんだよな?」


『う、うん…もしもかして失礼だった…?』


ビクビクしながら問いかけると


「いーや、逆だって!今まで練習見に来てそーいうのした奴居なかったからさー。宮地さんが見てこいって」


『えっ、そんなに大したものじゃないよ…?』


そういうと、高尾くんがけらけらと笑う


「いやいや、大分的を得てると思うぜー?」


『そ、そうなのかな…』


「そーだって!それ借りてもいい?」


とノートを指差され、私は首を傾げながら素直にノートを渡した


すると、高尾くんは宮地さんたちのところへノートを持っていく


なにかを話しているみたいだ…


『…一体何を話しているのだろう…』


私は不安になりながら待った








作戦会議?

(一体私のノートを見てなにを…)

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