「それじゃあ早速、クラスメイト同士仲良くなるため隣同士で自己紹介しろー」


先生が緩くそう言うと、周りの人達も隣同士で顔を合わせて話し始める


…と、隣同士ということは…


私はギギギと顔を左へと向ける


…そこには高尾が満面の笑みでこちらを見ていた…


『早速自己紹介か〜、こんな可愛い子となんて俺ラッキー!』


なんてけらけらと笑っている高尾


…いや、貴方が隣に座らせたんです…とは言えず、また苦笑を向ける


「んじゃ早速。俺、高尾和成ってんだ、改めてよろしくな!」


と微笑まれたので、私もぎこちなく微笑み返す


『…わ、私は江藤みのりです、よ、よろしく…』


「おう、よろしくな!」


ニカッと笑う高尾くん


ま、眩しい…なんて思いながら微笑み返していた


「…そう言えば、江藤さん調理部にはいんだっけ?家事得意なんだよな?」


『え、うん…。よ、よく覚えてたね…』


あの一瞬の自己紹介で…


と感心していると、高尾くんは笑う


「キミは特別…なんつってな!」


なんてお茶目に笑う高尾くんに、私も頬が緩んだ


流石ハイスペック…というか私はモブに徹する筈だったのに…


自分が物語のサブ主要キャラと関わってしまったことにどんよりと気分が重くなる


私の意気込みはどこ行った…


「ん?江藤さんどったの?」


そんな私に直ぐ気付き声をかけてくれる高尾くん


『い、いや、なんでもないよ!』


と微笑み返すと、高尾くんは


「そ?…ってか、あの緑間の奴隣のコにおは朝?について熱心に熱弁してんだけど…ぶっ」


高尾くんが緑間くんを見ながら笑いを堪えきれずに吹き出す


『…あ、あはは…』


なんて苦笑を溢しつつ、高尾くんの背中を擦ってるあげることにした






関わる

(こんな風に高尾と関わることになるなんて…)

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