中庭でのおはなし


 
 
「うちな、ずっと財前くんのこと・・・」
「すまん、興味ない」

目の前でウチの好きな人が告られとる。
そっけない財前の態度に少し嬉しくなった。
 
(またや・・・、大丈夫。財前は女に興味ないねん)
 
ずっとこう言い聞かせてきて1年が過ぎた。
何回もこういう現場を目撃して
何回もこういうこと思って
でも
自分は何もできんくて・・・
 
 
「おい、何しとんねん」
「うわっ財前!!」
 
 
いつの間にか告白は終わっていて
財前がウチの後ろにきとった。
 
「覗きかいな、趣味悪いな」
「ちゃ、ちゃうわっ!たまたまやたまたま」
「そうでっか」
 
スタスタと財前は歩いていく。
 
「ちょ、ちょっと!」
「・・・なんやねん」
 
「すき・・・」
「は?」
「って言ったらどうする?」
 
 
(うわ。。とんでもないこといってもた。。
 あほや。今すぐ穴に入りたい)
 
「・・・どうするんかな」
 
またスタスタと財前は歩いていく。
「えっ、なに今の返事!」
 
 
 
 
 
「あほか、今の告白のつもりか?」
「えっ・・・ちゃう・・・ような気もせんでもない」
 
「どっちやねん」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「ほ、ほんまや!!!」
 
 
 
またスタスタと歩こうしていたが
うちの返事にびっくりしてこっちを向いた。
 
「・・・遅い」
 
「え?」
 
 
 
財前はしゃがみこんで腕を広げた。
 
「ほら、」
 
 
 
 
うちは少し笑って
財前のところにはいった
 
「・・・財前って照れ屋やよな?」
「うっさいわ」
「きづいとった?」
「前からな」
「うそやろ。。でも・・・スキやで」
「・・・知ってる」
 
 
----->
「うっわ、見てみ小春!財前やで!」
「あらぁぁぁ抱き合ってるやんっ」
「小春っオレらも・・・」
「やめろ一氏!」
「小春ぅぅぅぅぅ」
 
「ちょっなななななんやあれ!
 白石ぃぃ!!」
「うっさいわ、なんやねっ・・・財前!?」
「だだだだだだ抱き合ってんで!?」
「青春やなぁ〜」
「えっっっっそんだけ!?」






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