誰か僕に救いを

 ソシャゲに嵌まったリオが、デイリーミッションがクリアできないとかで呻いていた。「こんなの無理だろ」と棒立ち姿勢のまま、ソファに倒れた。完全にうつ伏せ状態である。
「ななしもやれよ」
「課金状態があるのは、ちょっと。サポート欄は? フレンド申請とか」
「色々やってるけど、こんなタスク無理なものは無理だ。ガロのも、ちょっと比べたら弱いし」
「そりゃ、プレイスタイルは人それぞれだから。ガチ勢と比べたら見劣りするとは思う」
「ゲーラもメイスも始めたけど、あの二人はまだ初心者だから頼れないし」
「現実とゲームの世界は違うからね。仕方ないっちゃ仕方ないと思う」
「だから頼りの綱がお前なんだ」
「それ、ガチャ要素強くて運頼みって聞くじゃん。ほしいのが引けなかったら、やる気ゼロになるんだよね」
「そこをなんとかしろよ!!」
「無理なものは無理。あっ、新しく出たのは? 今、世界中で話題になっているゲーム機の」
「僕はソシャゲの話をしているんだが?」
「それもそれで楽しいと思うけど。ルチアは?」
「頼りっ放しになるのも、癪に障る」
「そうなんだ」
 だからって私に頼られても。あぁいうのは嵌まると厄介だし。断っても断っても、やだやだの一点張り。リオの機嫌が直るのは、ゲーラとメイスが帰ってからだった。
「ボス。そいつぁ、こうした方がいいんじゃありませんかね」
「あー、こうした方も良さそうですね。スピードとパワーどちらを重視するかで変わりますが」
「な、なるほど」
「編成も大変だね」
 昔のスタイルに戻って、ボスの応援をした。


<< top >>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -