ネットショッピング(卒暁後)

 カチカチとオンラインストアで商品を探す。確か、これとこれ。あと、これも気になるな。携帯用だと数回使ううちに切れそうだから、試すにはちょうどいい。これも入れる。
(あとは、なに買おう)
 品質も良いと聞くし、この機に乗り換えを検討しようかな。カチッとクリックする。お風呂上がりの先輩がノロノロと、私の後ろに座った。ストン、と。足を私の横に伸ばして、頭に顎を乗せる。ダランと私の腰に腕を回して、ふぁと欠伸をした。
「なんか買うのか?」
「そのつもり」
 とりあえず、食べ物を買っておこう。インテリアとかは、今はいいし。家具も、今は必要じゃない。「ふーん」と頷く先輩の目が、斜め上に向かう。それを察して、カートの中を開いた。
「ほぅ、すげぇ買い物だな」
「別に、多くはないですよ。高い買い物もしてないし」
「けど、結構量が多いじゃねぇか」
「一気に買うから。あんまり、見覚えのないものばかりかも」
「ふぅん」
「化粧しているところ、あまり見せないし」
 それに「あっ」と先輩が口を開いた。まるで「そういえばそうだった」といわんばかりだ。グリグリと顎を押し付けて、頬を寝かせる。ベターっと先輩が寄り掛かってきた。
「おーもーい」
「あー、なんか、駄菓子買おうぜ。ちょいっと抓める感じの、懐かしいヤツ」
「世界中のお菓子ラインナップも、いいですね」
「駄菓子も買おうぜ」
「はいはい」
 とりあえず開いて、目に付いた駄菓子を全部入れる。「今月はカツカツだな」と先輩がいってたけど、その通りだ。ちょっと、雑費が多く出てしまう。「なにかで経費に入れられないかなぁ」と呟くと「業務中のオヤツで計上しちまえばいいんじゃねぇのか?」と先輩が返す。
(その手があったか)
 素直に感心してしまった。


<< top >>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -