▼ 27-30

*新学期初日


27
A「やあBくん、久しぶり」
B「全然久しぶりじゃねーよ。Aくんあれから毎日俺の部屋来てただろ」
A「そうだね、僕の人生で一番素晴らしい春休みだった」
B「そりゃ良かったな。つーか春休み終わっちゃったな。俺らももう3年か」
A「またBくんと同じクラスになれればいいんだが。あ、掲示板に貼ってあるあれ、クラス替えの発表じゃないか?」
B「あー混んでんなあ。プリント配ってくれりゃいいのに」
A「Bくんちゃんと見えるかい。なんなら抱っこしてあげようか」
B「おい、そんなちっちゃくねーよ俺。ばかにしてんのか」
A「まさか。こっそり背伸びしてるBくんも可愛いなと思ってるだけ」
B「ぐっ……でもそんなそこまで身長変わんねーだろ俺ら。Aくん見えんの?」
A「いや見えない。また視力落ちたかな」
B「ふーん、大変だな目悪いのも」
A「ああ、でも遠くが見えないだけで近くはちゃんと見えるから安心してくれ」
B「え、何を?」
A「Bくんの可愛いアナルはちゃんと隅々まで見えるってことだよ」
B「全然安心できないんだけど」


28
A「Bくん、今年度もよろしく」
B「おう、まさかまた同じクラスになるとはな。10クラスもあんのに」
A「運命かな」
B「嫌な運命だな。あ、でもそうか、文系だけなら4クラスだからまだ可能性高いのか」
A「でも4分の1の確率をかいくぐって同じクラスになったわけだからやっぱり運命だな。しかもまた出席番号も前後だから席も前後だろうし」
B「かわりばえしねー光景だな。俺らの間に入りそうな名字のやつ誰かいないんだっけ」
A「例えば?」
B「うーんそうだな、佐伯とか冴島とか?」
A「確かこの学年にはいないね。ということはつまり僕達の仲を切り裂くことは誰にもできないということか」
B「何かっこよさげなこと言ってんだよ。内容は全然かっこよくねーけど」
A「やっぱり僕とBくんのアナルは運命の糸で繋がってるんだね」
B「俺のケツからはそんな得体の知れないもん出てねーよ」
A「じゃあ何が出てるんだい」
B「何も出てねーよ。というかAくん文系だったんだな。なんとなく理系かと思ってたけど」
A「ああ、うん。実は将来総理大臣になりたいんだ」
B「えっマジで? 夢でけーな」
A「そして公的にBくんのアナルを保護する政策を打ち立てたい」
B「やめろ。日本の将来真っ暗じゃねーか」
A「Bくんは何になりたいんだい」
B「うーん、あんま考えてないけどまあなんか普通に……」
A「普通に僕のお嫁さん?」
B「それ普通じゃねーし、そもそも男は嫁にはなれない」
A「じゃあ普通に僕のアナルペットかな」
B「さらに普通じゃねーよ、それ。普通にって言ったらサラリーマンとかだろ」
A「スーツのBくんか……。スーツからチラリとアナルをのぞかせるBくんもまた乙なものだな」
B「そんなもんのぞかせてたまるか。Aくん今年も絶好調に頭おかしいな」
A「褒め言葉として受け取っておこう」
B「頭おかしい」


29
A「ここが僕達の新しい席か。実に素晴らしい席だな」
B「え、別に大していい場所でもないと思うけど」
A「振り返ればいつもBくんのアナルに会える。これ以上素晴らしいことがこの世にあるとでも言うのかい」
B「山ほどあるだろ。しかも脱いでるわけでもないんだから俺のケツには会えねーよ」
A「脱ごうよ。そして晒け出そうよ」
B「脱がねーし晒さねーよ。というかAくん」
A「なんだいBくん」
B「新しいクラスになったことだしそろそろケツの話は自重しないか?」
A「えっなぜ?」
B「なぜもくそも、Aくん初日から変態だと思われてもいいのかよ」
A「失敬な。僕は単にBくんのアナルを愛でているだけであって変態なんかじゃない」
B「それを変態と言うんだ。あと俺も男にケツを狙われてる男認定されたくない」
A「事実なんだからいいじゃないか。最初だけ取り繕ったってどうせそのうちボロが出るよ」
B「できればずっと取り繕ってほしいんだけど……というかAくんってやっぱり俺のケツ狙ってんの?」
A「何を今更」
B「えっ」
A「ここ一年僕はBくんのアナルを舐めたいと言い続けてきたはずなんだがBくんはずっと何を聞いていたんだ」
B「そんな真剣に言われても反応に困るんだけど、マジで本気だったのかよそれ」
A「本気に決まってるだろう。なぜ冗談でこんなことを言わなきゃならないんだ」
B「うーん、まあそう言われればそうだけど」
A「それにしてももうBくんのアナルに出会って一年が経ったのか。時の流れは早いな」
B「まあな。でも俺のケツに会わせた覚えはないけどな」A「そうだな、正確には想像と夢の中でしか会ってないな。だからそろそろ前向きに検討してもらえないだろうか」
B「やだよ」
A「えっなぜ?」
B「なぜと言われても。じゃあ逆に聞くけど俺がAくんのケツ舐めたいって言ったら素直に舐めさせてくれんのかよ」
A「無論構わないが」
B「えっ、いいのかよ」
A「舐める?」
B「いや舐めないけど、Aくん抵抗とかねーの?」
A「僕の可愛いBくんの頼みなら断れないだろうな」
B「別に可愛くないしAくんのでもないけどな」
A「まあ今はまだね。でも可愛いBくんの望みは何でも叶えてあげたいんだよ」
B「……」
A「どうしたんだいBくん、顔が赤いけど照れてるのかな」
B「黙れ。赤くねーし照れてねーよ」
A「ふふふ」
B「というかAくん、俺の望みを叶えたいんならケツの話を自重してくれ」
A「……」
B「おい、Aくん?」
A「……」
B「そうか、分かった。結局なんだかんだ言って口先だけなんだな?」
A「なっ! いや、そんなことはない! 分かった。善処しようじゃないか」
B「そうか、期待してるよAくん」
A「……」


30
A「……時にBくん」
B「何だよAくん」
A「アスタリスクってアナルに見えると思わないかい」
B「おい、自重するんじゃなかったのかよ」
A「すまない、もう我慢も限界だ。昼まで耐えたことだけでも評価してくれ」
B「限界が早すぎて評価できねーよ。つーかアスタリスクって何?」
A「*」
B「ああ、分かるかも」
A「これをBくんのアナルに見立てると胸が熱くなるな」
B「いやそれは分からない」
A「あーBくんの*ぺろぺろしたいよー」
B「ごめん、それに至っては全然全くちっとも分かんねーわ」

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