▼ 23-26

*ホワイトデー


23
A「やあBくん、突然だがこれを受け取ってくれないか」
B「なんだAくんか。部屋来るならメールくらいしろよ、びっくりすんだろ」
A「すまない。Bくんにこれを渡すことで頭がいっぱいすぎて忘れていた」
B「あーそう、まあいいけどまた変なパンツとかじゃねーだろうな」
A「いや違う、クッキーだ。ぜひBくんに食べてほしい」
B「え? ありがたいけど何で俺に」
A「時にBくん、今日が何の日か知っているか?」
B「さあ、何かあったっけ」
A「ホワイトデーだよ。その様子じゃ誰にもチョコは貰ってないんだな」
B「ぐっ……」
A「ふふふ、図星かBくん」
B「……というかそもそもホワイトデーってバレンタインのお返しする日だろ。俺Aくんにチョコあげた覚えがねーんだけど」
A「いや、確かにもらった」
B「は? いつ?」
A「僕があげたTバックをはいたBくんがくれたんだよ。夢の中で」
B「夢の話かよ。しかもまたろくでもねー夢見やがって」
A「まあまあ、いいじゃないか。もし良かったら今度感想でも聞かせてくれ。妹に頼まれてるんだ」
B「あ、じゃあ暇ならあがってけば。1人で食いきれるか分かんないし一緒に食べてけよ」
A「え、いや急に押しかけてそれは悪いよ」
B「何急に遠慮してんだよ。いつも押せ押せなのに気持ち悪いな」
A「気持ち悪いとはひどいな。確かにその通りなんだが」
B「自覚あんのかよ。Aくんこの後なんか用事あんの?」
A「いや何もない。紛うことなき暇人だ」
B「じゃああがってけよ。カフェオレしかないけど」
A「そうか、じゃあお言葉に甘えようかな」
B「どうぞ、ちょっと散らかってっけど」
A「お邪魔します。ちなみに同室者は?」
B「ああ、今帰省中。そっち座って」
A「ありがとう。そうかじゃあ2人きりか」
B「まあそうだな」
A「それならクッキーの後にはBくんのアナルも食べさせてもらえると嬉しい」
B「やっぱ帰れ」


24
B「うまい」
A「うまいな」
B「さくさくだな。あと甘すぎなくていいな、これ」
A「うん。Bくんのアナルみたいにおいしいな」
B「おい、食事中だぞ」
A「その通りだな。心から申し訳ないと思っている」
B「いや別にそこまで謝らんでも。そういえばAくんって妹いたんだな」
A「ああ、うん。昨日まで帰省してたんだが、妹にこれ買いに行くの付き合ってもらったんだ」
B「へえ、仲いいんだな」
A「うーんどうかな、でも誰に渡すのかうるさく聞かれてちょっと参ったな」
B「え、誰に渡すっつったの?」
A「もちろんBくんの話をしたよ。僕の愛するアナル天使がお返しを待ってるって」
B「つ……突っ込みどころありすぎじゃねーか」
A「え、どこが?」
B「まずチョコもあげてねーのにお返しなんか待ってるわけがねーし、あと変な呼び方するのもやめろ。つうかそもそもAくん家でもケツの話とかしてんの!?」
A「いや、さすがに僕も実家でアナルの話は無理だな。本当は普通に僕の可愛いBくんに渡すって言ったよ」
B「かっ……あ、そう……」
A「どうしたBくん、顔を真っ赤にして。もしかして照れてるのかな」
B「うるせーよ、黙って食え」


25
B「予想以上にうまかった。ありがとう」
A「いやこちらこそカフェオレごちそうさま。春休みにまでストローをちゅーちゅーするBくんを見れて僕は幸せ者だ」
B「急に何言ってんだ」
A「そうだ、ところでBくん」
B「何だよAくん」
A「Bくんがバレンタインに誰にもチョコを貰えなかったことは既に聞いたが」
B「嫌味か?」
A「違う、ただの前置きだ。Bくんは誰かにあげたりしたのかい」
B「あげねーよ。女の子があげる日だろ、あれ」
A「海外では別にそうとも限らないらしいが」
B「ここ日本だぞ」
A「そうだな。そもそもBくんって好きな人とかいるのかい」
B「は? 何だよ急に」
A「そういえば聞いたことないなと思って」
B「いや、まあ……別に……」
A「煮え切らないな。男ならはっきりしたらどうだ」
B「うるさい。というかAくんはどうなんだよ」
A「僕?」
B「うん。好きな人とかいんの?」
A「僕はもちろんBくんのアナルを愛してるよ」
B「それ人じゃねーよ」


26
B「あー腹いっぱいで動くのだるいな。どうするAくん、なんかゲームでもする?」
A「時にBくん」
B「何だよAくん」
A「Bくんはアナルエステって聞いたことあるかい」
B「何だそりゃ。風俗?」
A「さあ、実際にあるのかは知らないけど。まあいわゆるAVの設定だな」
B「あーてことはマッサージ系?」
A「どうかな、僕は18歳未満だから動画のタイトルだけで内容は見てないけど」
B「意外と真面目なんだな、Aくん」
A「意外とというのは余計だがまあいい、とにかく僕はその単語だけでものすごく興奮した。というわけでゲームではなくアナルエステごっこをしよう」
B「は?」
A「しよう」
B「いや……一応聞くけど何すんのそれ」
A「エステというからにはやっぱりBくんのアナルをぴかぴかに磨きあげたいところだね。それから真心と愛情をこめてマッサージもしよう」
B「うーん、心底したくないな」
A「なぜ。しようよ」
B「逆になぜ俺がそんな得体の知れないものをしたがると思うのか」
A「じゃあ僕が考える最強のアナルエステごっこをプレゼンするから、参加したくなったら右手を上げてくれ」
B「歯医者かよ」
A「まず、四つん這いになったBくんのアナルにたっぷりローションを塗ってぬるぬるにする」
B「却下」
A「じゃあ改善しよう。ローションじゃなく僕がじっくりBくんのアナルを舐めてぬるぬるにする」
B「改善されてねーよ。むしろ悪化してる」
A「そうしたらまずは表面の掃除だね。そうだな、最初は筆がいいかな。筆でBくんがへろへろになるまでたっぷりアナルをくすぐったら次は」
B「なんねーよ。……いやちょっと待て、これじゃいつものパターンじゃねーか。教室ならともかくここでAくんの変な話を聞くのは身の危険を感じる」
A「毛先の柔らかい歯ブラシを使おうかな。痛くないように優しくアナルの皺の1本1本まで綺麗に磨き上げてあげたいね」
B「おい、話聞けよ」
A「表面が終わったら次は中だ」
B「な、中?」
A「そう、中だ。中はまず綿棒で」
B「いやいい、もう喋んな」
A「綿棒はお気に召さないかな。じゃあアナルパールを入れてそれを1つずつ、」
B「黙れってば。もうAくんの手には乗らねーぞ」
A「僕の手? 何のことだ?」
B「どうせまたあれだろ、べらべら変なこと喋って俺を、あの、あれさせて」
A「勃起?」
B「っ、と、とにかくそれでまたからかうんだろ」
A「何を言ってるんだBくん。僕はBくんをからかったことなんかないぞ。常に本気だ」
B「それもそれでタチわりーよ。帰れ今すぐ」
A「せっかく2人きりという大チャンスなのに。お泊まり会とかしようよ」
B「やだよ。身の危険しか感じねーよ」
A「そんな殺生な……」
B「だから急にしょんぼりすんなってば」
A「……」
B「……今すぐケツの話やめてゲームするなら泊まってってもいいけど」
A「もしかしてBくん今デレた?」
B「やっぱ帰れ。マジで」

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