▼ 17-22

*Bくんが風邪をひいたようです


17
A「時にBくん」
B「何だよAくん」
A「顔が赤いようだけどどうしたんだい。僕にアナルを舐められる想像でもしてたのかな」
B「朝っぱらから何言ってんだ」
A「冗談だよ。もしかして風邪かな」
B「うーん、どうだろう。言われてみれば確かにちょっと体調が良くないような」
A「それはいけない。早退しよう」
B「大げさな。そこまで悪くねーよ」
A「でも熱があるんじゃないか? 頬が熱い」
B「いや本当に大したことないから」
A「そうかな、やっぱり熱があるよ」
B「おい、デコくっつけんな。近い」
A「そうだね、風邪だからとは言え頬を赤く染め潤んだ目をしてこんなに至近距離で見つめられると正直欲情を禁じえない」
B「相変わらず気持ち悪いな、Aくんは」
A「でも抵抗しないんだね。もしかしてキスされるのを待ってるのかな」
B「待ってねーよ。風邪うつるぞ」
A「風邪をひいたらアナルもいつもより熱くなるんだろうか」
B「知らねーよ。話を聞け」


18
A「時にBくん」
B「何だよAくん……」
A「思うんだが、やっぱり早退した方がいいんじゃないかな。どんどん悪化しているように見えるが」
B「俺も正直そう思ってる。けど」
A「けど? 何か問題でもあるのかい」
B「寮までたどり着ける気がしなくて……」
A「なんだ、そんなことか。心配しなくても僕が送るよ」
B「いや、それは悪いし」
A「遠慮はいらない。さあ帰ろう、お姫様抱っこでいいかな」
B「よくねーよ。というかAくんに部屋を知られることに身の危険を感じる」
A「大丈夫だよ。ちゃんと部屋まで送り届けて座薬を入れてあげるから」
B「それはやめろ」
A「さあ忘れ物はないかな。立てる?」
B「うん……」
A「無理そうだね。お姫様抱っこがいやならおんぶしようか」
B「うん……」


19
A「時にBくん」
B「ん……」
A「おんぶの体勢だとBくんのアナルは大分無防備だね」
B「そうだな。手伸ばすなよ……」
A「ズボン越しにちょっと擦るだけならいいかな」
B「よくねーよ……自分で歩くから下ろせ」
A「冗談だから暴れないでくれ。ところで203号室だったかな」
B「ん、そこ右」
A「意外と近くの部屋だったんだな」
B「……」
A「ここか。カードを貸してくれ」
B「……」
A「起きてくれBくん。カードはどこだい?」
B「んん……尻のポケットにあるから……」
A「何だと。まさかBくんの尻をまさぐってもいいのか?」
B「……よくねーよ。目覚めたわ。ほらこれ」
A「もしかして僕は今チャンスを逃したんだろうか」


20
A「時にBくん」
B「……」
A「眠ったかな」
B「……」
A「辛そうだな。かわいそうに」
B「……」
A「……」
B「……」
A「……」
B「……」
A「待てよ、Bくんが眠っているならこっそりアナルを盗み見、いやいっそこの隙に座薬を」
B「やめろ」
A「なんだ、起きてたのかBくん」
B「Aくんのひとり言がうるさくて目が覚めたんだよ。何で口に出すんだ」
A「すまなかった。会話文しかないからどうやって心情表現をすればいいか分からなかったんだ」
B「メタ発言はやめろって言ったのAくんだろ」
A「そうだな、すまない。ところでBくん」
B「何だよAくん」
A「何か欲しいものはないかい。水とかスポーツドリンクとかお粥とか冷えピタとかゼリーとか」
B「うーん、今はいいや」
A「じゃあ座薬は?」
B「いらねーよ。そもそもさっき薬飲んだだろ」
A「そうだな。じゃあ僕は静かにしておくからまた眠るといい。それとももう帰った方がいいかな」
B「……」
A「どうしたBくん。なぜ無言で僕の手を握るんだ」
B「……口に出すな。黙って察しろよ」
A「僕に側にいてほしいのかな」
B「察しろってば」
A「まさかBくんがデレてくれるとは。風邪様々だな」
B「やっぱり帰れ」


21
A「おっと寝ていたようだ。ここはどこだろう、あっBくんの部屋か。Bくんの具合はどうかな。うん、よく眠っている。さっきよりは楽そうだな。顔も熱くないし、熱も下がったんだろうか。薬か効いたのかな。結局座薬は入れられなかったが、まあ熱が下がったのならばまあいいか。ところで今何時だろう。ん? 1時……? まさか夜中の1時か? まいったな、完全に寝すぎだ。正直自分の部屋に帰るのも面倒くさいし、このまま泊めてもらってもいいだろうか。Bくんは優しいから何も言わないだろうとは思うが……いや待てよ、Bくんと一夜を共にするのか? ……まずい、緊張してきた。ラッキースケベがあったらどうすればいんだろうか、いやBくんは寝ているんだから何もないか。いやいやしかしもしここで僕がBくんのベッドに潜り込んだとして、僕はうっかりBくんを抱きしめてしまったりするんじゃないだろうか。抱きしめたり頭を撫でたり、こっそりキスをしたり、あとアナルにもキスしたいしそれに」
B「おいAくん」
A「なんだいBくん」
B「何を1人でべらべら喋ってんだ。寝ろ」
A「すまない。いやしかしBくんと同じベッドで一夜を共にするとなると僕は自分を抑えられる自信がない……」
B「そこは抑えろよ」
A「抑えきれず興奮して風邪で弱っているBくんを無理矢理押し倒してパンツを剥ぎアナルをぺろぺろしてしまうかもしれない……」
B「死ぬ気で抑えろ」
A「Bくん……」
B「何だよAくん」
A「今の言葉を聞いてもBくんが帰れと言わないなんて。もしかしてそんなに僕と寝たかったのかい?」
B「おい、誤解を生むような言い方はやめろ」
A「そうか、気づいてあげられなくてすまなかった。さあ、もう少しそっちに寄ってくれ」
B「でも今さらだけど風邪うつるぞAくん」
A「気にするな、僕は丈夫なんだ。さてBくん、腕枕されるのと抱きしめられるのはどっちがお好みかな」
B「……」
A「ん?」
B「……両方いっぺんにできるだろ」
A「な……!?」
B「何だよAくん」
A「ちょっと待ってくれBくん。Bくんのデレ凶器すぎるぞ」
B「うるさい、早く寝ろ」


22
A「時にBくん」
B「何だよAくん」
A「完全に風邪が移ってしまった」
B「そうだな。心から申し訳ないと思ってる」
A「いや、Bくんのアナルで増殖したウイルスに感染したと思えば感動もひとしおだ」
B「んなとこで増殖してねーよ。熱で頭わいてんのか」
A「いや、通常運転だ」
B「だろうな。ほら、それ食い終わったんなら薬飲めよ」
A「じゃあぜひその薬をBくんのアナルに挿入したのち僕の口元に」
B「座薬入れてやろうか?」
A「そ、それはちょっと」

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