ネタ会話文 | ナノ






「なぁ蔵、カーネルさんてステッキ持っとるやん?」
「あぁ、せやな。」
「あのステッキって何に使うん?」
「名無しさんってどうでもえぇこと思い浮かぶよな。」
「褒め言葉やと受け取るで。」
「どうぞご自由に。」
「で、ステッキ何やと思う?」
「……踊る時に振り回すんとちゃう?」
「映画でありそうなワンシーンやな。」
「有り得るやろ。」
「おん。……迷惑なおっさんやな。」
「勝手に妄想した挙句、迷惑呼ばわりは可哀相やな。」
「ほなもっとカーネルさんらしいステッキの使い道考えたろ。」
「……あのステッキで鶏を殺す。」
「…………や、あの、ごめん、蔵は殺すとかそういう単語使わんといて欲しい。」
「何の願望や。」
「蔵が爽やかな笑顔で殺すとか言うたらほんま怖い。鶏さん可哀相。」
「ケンタッキーの原材料に可哀相とか言う前に、今まさに俺が可哀相なんやけど。」
「なんや、彼女が鶏さんの味方しとるから嫉妬してるん?」
「否定はせぇへんけどそこちゃう。」
「ほな爽やかな笑顔が怖いっちゅー話か。」
「待って、さっきより酷くなっとる。」
「大丈夫、大丈夫。それでも好きやから。」
「…………すまん、泣いてえぇ?」
「え、そんな傷付いたん?ごめん。」
「いや、感動した。」
「わけわからん。」
「ほな考えといて。俺ちょっと泣いてくるから。」
「ちょっと一服してくる、みたいな言い方せんといて。泣きたい時はあたしが傍に居たる。」
「涙溢れてま………………、その顔は何でしょう。」
「暖かい目で見守ろうと思って、カーネルさんの顔してみてん。」
「……………………泣けた。」



(140601)






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