「ブン太！」
「うお、何だよ」
「それは自分のお腹に聞いてください！」
「……は？」
「は？じゃない！あたしのイチゴケーキどこやったの！？」
「あ……、食べた」
「っ！」
「待て待て泣くな」
「楽しみにしてたのに、」
「ごめん」
「朝早く並ばないと買えないのに、」
「ごめんなさい」
「ばーか」
「いや、ほんとに」
「あーほ」
「申し訳ないです」
「でーぶ」
「ごめんなさい」
「ぶーた」
「すいませ……ちょっと待て」
「なに」
「ばーかみたいなイントネーションだったけどブタっつったろぃ」
「ぶひ」
「ぶひ、じゃねぇよ！それは悪口だろ！」
「ケーキ食べたブン太が悪い！ぶひ！」
「ぶひって何だよ！完全に悪口だろ！」
「ぶひぶひぶひぶひうるさいなぁ」
「お前だよ！！！」
「ブン太怒ってる？」
「……。」
「ケーキ買ってくるから許して？」
「いや、元はといえばケーキ食べた俺が……あれ、」
「なんでしょう。」
「そもそもケーキ買ってくるから許すって言って買ってきたケーキだろ、あれ。」
「……そうでしたっけ。」
「…………。」
「あ、あの、その、」
「…………。」
「申し訳ございませんでした。」
「……わかった、許してしんぜ」
「ありが豚（とん）」
「ません」
「……ケーキ買ってきます。」


（20140529）







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