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「大丈夫ですか?」
「平気だ」
動けない俺を古泉は心配してか、一時も側から離れない。
しかし、俺には、抱き締める以外……いやそれ以上触れようとしなかった。
俺がキスしようとすれば、ビクリと肩を震わせる。
嫌いになったのかと、少し心配になった。
「あなたに触れるのが怖い、傷つけてしまいそうで……」
俺は、簡単には壊れないと言った。
しかし、古泉はやっぱり触れようとしない。
好きだからこそ、壊したくない。
その気持ちはわかる。
しかし、俺にはどこか遠慮されているようで、嫌だった。



暫くして、眠気に襲われ、俺は意識を飛ばした。









「……くん、……ョンくん」
「誰だ……?まだ…眠い…」
「キョンくん、起きてください」
パチッと目を開けた。
「古泉……?」
「良かった!目、覚めましたかっ」
ガバッと抱きついてくる。
「?」
いきなりの出来事で、頭が回らない。
「?どうしました?」
「いや…いきなり抱きつくから」
「いけませんでしたか……」
悲しそうな顔で頬にキスをしてくる。
どこか変だと、俺は感づいた。
古泉は……キスはしてこなかったのに。
今、してくる。
偽者なのかこの古泉は。
だとしたら本物は何処に行ったのだろう?



俺は、用心の為に古泉にひっそりとメールを打った。


「キョンくん、僕を疑っているんですか?悪い子ですね」
「え?……あ、いや違うんだ」
用心の為だと言おうとした。
しかし、腕をベッドヘッドに縛り付けられ、携帯も落とし俺は古泉に拘束されあられのない姿にさせられた。
「古泉っ、なにするんだ!」
「疑った罰です」
シャツを破かれ、ズボンと一緒に下着も下ろされた。

一気に恐怖が押し寄せる。

「やめ……!古泉っ、どうしたんだ…っ?!」

「僕はいたって普通ですよ?」
ガブリと首筋を噛まれた。


瞬間にあのウィルスの入り込む感覚が甦る。
「ひ、ゃだぁぁっ!」
「痛いの、好きなんですね」
一層強く噛みつかれた。
ビクビクと身体が震える。


「お前……偽者だろ…っ!」
ピタリと手が、口が、行動が止まる。







 

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