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「大丈夫ですか?」
「あぁ」
立ち上がることすら困難な俺を古泉は姫抱き……所謂、お姫様だっこをして、そのまま外に行こうとする。


冗談じゃないっ!
「こ、こ、古泉!ちょ…っ、お前……このままで……!?」
「仕方ないでしょう?歩けないのですから」


そうだけど……せめておんぶとか……。
「おんぶだと、前屈みにならないといけませんから……キツいんですよ」


「はぁ……」


そのまま暗い夜道を歩いて、長門の家に向かう。



にしても………さっきのアイツの言葉は本当だろうか。



「本当ではありませんよ」




「え?」
コイツ、心が読めるのか?!

「いえ、読めませんよ」
「ならなんで……」




「あなたの表情がそう語っていたのですよ」



……要するに、顔に出ていたと。

「そうか」


本当ではないと知り、嬉しいような嬉しくないような。複雑な気分だ。



暫くその状態で歩き、漸く長門の住むマンションにたどり着いた。



「どうかした?」
インターフォンを押して、古泉と俺が名乗ると長門はこう返してきた。

いや、開けてくれよ。

古泉が状況を手早く説明し開けてくれと頼むと、長門は納得したのかドアを開けてくれた。



「膨大な量の情報が無数に集まって出来た、レプリカ。それがあれ。私たち情報思念体とはレベルが違う、壊すのは簡単ただ」
長門が口を塞ぐ。
なんとも不気味だ。
「ウィルスを作るのに時間がかかる」

「そうなのですか……それより、キョンくんはどうなりますか?」




「ウィルスに感染した人間は、消える」
「……!!」

消える……?
俺が?

「助ける方法は……?」




 

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