孤独恋人





シュビラが全て正しい世界


私は存在価値の無い人間

そんな私を拾い、愛した彼もきっと私と同じ寂しい人




「何でなのかな…」




私は彼の膝の上。

優しく頬を撫でる槙島さんの指先が心から愛おしい




「こんなにも近くに居るのに寂しくなるのは、何故なんだろう」



それはきっと私達が乏しい人だから、


槙島さんは私の首筋に顔を埋めて優しく寂しさを掻き消す様に口付ける

腕はきつく背中に回せられ呼吸さえままらない




「なまえ、愛してる」




首筋にナイフを突き立てられる

槙島さんは歪んでいるがそれさえも愛しく彼の醜い愛情を受け入れない訳にはいかない


突き立てられたナイフが私の首筋に添えられ薄く傷を付ける

滲み出た鮮血に槙島さんは舌を添えて小さく耳元で囁く




「君の鮮血が僕を欲情させる」




そのままベッドへ誘導される

槙島さんが私の上に覆い被さり白い指先が私の体をなぞると甘い吐息が口から零れ落ちる




『あ、槙島さん…っ』

「もっと、君の乱れた姿を見せて」




衣類を全て脱がされる

透き通る様な白い肌が露になり私の身体を直視する槙島さんの瞳に私のあられも無い姿が映され羞恥心に顔が熱くなる




「慣らす余裕はないからそのままさせてもらうよ」

『はい、…』




槙島さんは薄いブラウスを脱ぐと口元に弧を描かせズボンと下着を脱いでそのまま挿入してきた




『ああああっ…!』

「すごく熱い…っ僕の溶けてしまいそうだ、!」




熱く太い槙島さんのそれが私の中をいっぱいにさせる

私の中で主張する槙島さんを力を入れて締め付けてあげると快感に顔を歪ませた。




『んあっ!あああ、!』

「…っ、!はあ!」




激しく腰を揺らされ口からは喘ぎ声が堪えない

槙島さんも汗を流しながら呼吸を荒くしている


ぐっ、と腰を掴まれさっきより比べものにならない程の力でピストンを繰り返す




「…ぐ、っ…!」

『ん、ああああっ…!』




中に白濁した愛液を流し込まれる

熱いのが放たれた途端、私は呆気なく達し力無く腕を垂らした




「なまえ…、」




槙島さんが私の上に倒れる

乱れた呼吸を整えさせると眠る様に目を閉じて私に触れるだけの口付けを落とした。





        孤独恋人





(今宵も寂しさを埋めて、)

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