嘘/嘘/嘘
知ってるんだ。
本当は僕なんか見てないこと位、でも僕は無理矢理鎖で繋いで僕だけしか見れなくなったらいつか君は僕だけをその綺麗な瞳に映してくれるんじゃないか、ってそう思ってるんだ
「ねえ、ゲームしよ」
『……ゲーム…ですか?』
「うん」
可愛らしく首を傾げて『何のゲームですか?』と尋ねてくるから「特に何でもないよ。ルールは膝を下に付けたら負け」と言い放つと小さく頷く。
僕は別に遊びたい訳じゃない
君を一人占めするきっかけが欲しい
「僕が勝ったら…どうしよっかなー…」
『何なりと。』
「じゃあさ、えっちしよ」
顔色を変えずなまえは『はい。』と従う。 なまえって本当に面白いよね。普通こんなこと言われたらビビるのに君は顔色すら変えない。それどころか心の声も聞こえない
「嫌?」
『いえ、』
「じゃあ、なまえは勝ったら何がいい?」
『え、っと…』
「何でもいいよ」
『じゃあ…休みを下さい』
「いいよ。じゃあ、ゲーム始めよっか」
なまえは決して弱い訳ではないのに、一向に攻撃してくる気配はない まあ、いいや。 どうせ負ける気なんかなかったし
僕はただ立っているなまえの足を軽く蹴ると簡単に体勢は崩れて床に膝を付ける
「僕の勝ち。てか、やる気なかったんでしょ」
『………』
「もしかして、わざと負けたの?なまえってば不埒なんだから、」
そんな筈ないこと位知ってる。 なまえはただどうでもよくて、早くこの場から抜け出したいだけなんだろ
分かってる癖に、 自分の良いように解釈する僕は惨めでしょ
「僕のこと好きなんでしょ」
『はい。』
嘘/嘘/嘘
(まるで息をするかの様に) [ 11/18 ]← →
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