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「滝先輩ーっ」
「あははー、俺に猫耳カチューシャ付けさせたら、そのお礼に今度は丸一日着せかえ人形だけど、それでもいいならおいでー」
にっこりと笑顔で両手を広げながら笑ったら、彼女は笑顔をはり付けたまま俺の前でUターンをした。
「畜生、滝先輩めっ」
「聞こえてるよー」
「あ、あは、あははははーいひゃい……れす」
逃げる彼女を追いかけて、よく伸びる柔らかい頬を左右に伸ばす。
「わー可愛い可愛いー」
むにむにと長い間触っていたら、妙に感触が癖になった。
……やっぱり、これからも彼女から目が離せそうにない。
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