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「あ、ねーちゃん!」
向こうからワイのおる場所に向かって、スキップしながら近づいてくる氷帝のねーちゃんを見つけたから、手を大きく振ったらねーちゃんも振りかえしてくれた。
それから数分もせずに、ねーちゃんがワイの前に立つ。
「……金ちゃん、お願いが」
「うん?ワイにできることやったら、なんでもしたるで!任せてや、なっ!」
「…………あれ、罪悪感が」
急に胸を押さえながら下に俯いたねーちゃんに首を傾げる。
「どないしたん?そこ、痛いん?」
「……できない、私にはこんなピュアな子になんてことを……!神様、ごめんなさい……」
ねーちゃんはいつもの調子でブツブツ独り言呟きながら、百面相しとった。
ほんまオモロいねーちゃんやわ。
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