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「あ、菊丸さん」
「ほいほーいっ!今日も元気そうだねっ」
俺が笑えば、彼女も「菊丸さんもー」と笑顔を返してくれた。
朝から彼女と話せて良かったにゃーなんて思いながら、テニスラケットをくるくる回していたら、ごそごそと彼女がリュックから何かを取り出している。
「……猫耳?」
「ぜ、ぜひっ」
キラキラと期待のまなざしを向けられたら、どうにも断られない。だから二つ返事で了承して、猫耳カチューシャを頭につけてみた。
「べ、ベスト猫耳DE賞を差し上げますっ」
「え!……喜んでいいのかわかんないにゃー」
苦笑したけど、彼女が可愛いですと誉めてくれたので、まぁいいかと腕を伸ばした。
そんな昼下がり。
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