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「宍戸先輩!」
「待て。お前その白線からこっちに来んな」
笑顔で走ってきたアイツに嫌な予感しかしなくて、必死で声を張り上げた。
案の定、ヤツの背中に回して隠したモノがちらりと視界に入る。
「なんなんだ。お前バカじゃねぇの?!なんで俺にそれを持ってくんだよ?!バカじゃねぇの?!」
「二回も言わなくても……!」
ヒドい宍戸先輩の馬鹿と泣き真似をするアイツに心底呆れた溜め息しか出てこなかった。
お前の手に持っている猫耳カチューシャは一体なんなんだよ。
馬鹿はどっちだ。
……とりあえず、逃げるが勝ちだと思ったのでダッシュで逃げた。
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