18/33
「千歳さん、千歳さん!!」
「お。なんねー?」
相変わらず小さくてむぞらしか子ね。
和むばいと眺めていたら、黒毛の猫耳カチューシャば取り出してくる。
「……ジジ!!ジジ!!」
「え!え?!」
俺が真剣な顔で迫り、彼女のか細い両肩ば掴んだら、彼女は一気に顔面蒼白した。
「つけて欲しかよ、きっと似合うたい!」
「ふぉお、怖い!千歳さん、マジ怖い!……否私が千歳さんに付けようとしたのがそもそもの間違いだっ……明らかに頭に届かねぇ」
悔しそうに嘆いてから、彼女は「……ば、バルスっ」と叫んだ。
滅びの言葉ば使うとね、末恐ろしい子ばい。
18/33