「名前…お前さん、昨日どこでなにしとった」
「えっ？き、昨日は友達と遊んでたけど…」
「誰とじゃ？男か？どこで？何時から？いつまで？」

「ひっ、にお…っ、掴んでる腕痛いよ…！」
「…すまん」
「仁王…なんだか、最近おかしいよ…？」
「ん？何もおかしいくなかよ？俺はいつも通りじゃ。それより俺の質問に答えてくれんかのぅ？」

「ひっ…！」
「なんで逃げるんじゃ？」
「や、いやっ」

「―――名前が、俺を、拒絶、した？」

「ちっちが…っ」
「っなにも違っとらん…なぁ、なんで今俺を拒絶したんじゃ？俺はこんなに名前を愛しとんのに。誰よりも何よりも愛しとんのに。なぁ、なんでじゃ？」
「やっ、仁王…！」

「ブンちゃんか？」

「えっ？」

「昨日ブンちゃんと二人でおったじゃろ？ブンちゃんに何されたんじゃ？ブンちゃんに何言われたんじゃ？ブンちゃんが原因で俺を拒絶したんじゃろ？」
「ブン太は悪くな、」


「ほかの男の名前を呼ぶんじゃなか！！！」





「いや、お前ら何やってんだよぃ」
「「ヤンデレごっこ」」
「意味わかんね。クラスのやつら引いてるし」

「昨日名前がヤンデレ好きって言っとったから二人で再現してみとったナリ」
「まぁ今回は彼氏の重たい愛が段々と怖くなってきたっていう設定だけどね」
「まったく意味わかんね」

「ちなみに丸井は私に彼氏について相談されててちょっと気になりつつある存在っていう設定だよ」
「俺なにげに危ない位置にいるな」
「もしあのまま続いとったら、ブンちゃんは俺に殺されちゃう予定だったぜよ」
「ひどくね！？名前殺されるの嫌いっつてたじゃん！」

「あ、それ自分自身限定だから」
「ひでーなお前」
「てへっ」
「うざ」


「あ、今度は彼女を独り占めしたいあまりに学校で彼女を嫌われさせ自分だけしか頼る人がいない状況にしたっていう設定でやろう」
「いいのぅ」
「勝手にやってろぃ」
「そしてイジメの黒幕が仁王だということに気付いてしまうのが仁王の親友である丸井だ」
「あれ、俺も入ってんの！？」

「意外と三角関係が好きなんだよ」
「どっちか失恋するじゃん」
「二人で共有することにすればいいんじゃなか？」
「なんだよそのドロドロ的展開」

「いや、いいと思うよソレ。実は私に片想いしてた丸井が段々病んでいき、仁王に黒幕とバラされたくなければ俺も混ぜろ、みたいな。てわけで丸井もやろうか」

「やらねぇよ」