「ねー、二人の理想のタイプってどんな子？」
「理想ー？」
「いきなりどうしたんじゃ」
「いや、何となく」


「ふぅん…そーだな、料理とかお菓子作ってくれてー、可愛くてー、女の子っぽくてー、ちょっと裁縫が苦手でー、ヤキモチ妬いてくれる子がいいぜぃ」

「俺はのぅ、駆け引きが上手くてー、家事が出来てー、美人でー、スタイルが良くてー、束縛しない女がいいナリ」

「うわっ、料理作れるってこと以外完全に真反対だ。まぁ二人ともなんとなーくわかるけど」


「名前はどんなんが理想のタイプなんじゃ？」
「俺も気になるー」


「私ー？そうだなぁー…綺麗でー、巨乳でー、スタイル良くてー」

「ちょ、待てよ」
「キム●ク？」
「ちげぇし。つか理想のタイプおかしいだろ」
「なんじゃ巨乳って」

「私、理想のおにゃのこのタイプって巨乳で美人なお姉様なんだ。小悪魔かツンデレで甘やかしてくれて時には冷たいそんなお姉様が大好きです」

「いや、んなこと聞いてねぇよ」
「俺らが聞きたいんは男の理想のタイプじゃ」
「なんだぁー最初から言ってよー」
「いや、普通はそうだろぃ」


「えっとー、男の子だったらー、カッコイイと可愛いを兼ね備えててー、私を養えるくらいの財力はあってー、甘やかしてくれてー、ちょっとヤンデレな人」

「オイ、最後おかしい」
「カッコイイ〜甘やかしてくれてーまではいいけどヤンデレな人ってなんじゃ」

「え？ヤンデレ知らないの？ヤンデレっていうのはね、すっごい束縛したり軟禁したり監禁したりする的な？まぁ狂愛だよ、狂愛。でも殺されたり殴られたりするのは嫌だからちょっとだけヤンデレで。あ、私軟禁までなら許せるよ。ただし相思相愛の場合のみ」

「え、いやいやいや、そんなの聞いてねぇよ」
「つか軟禁まで許せるってなんじゃ。おまんはアホか？」
「えー…愛されてる感じしていいじゃん。俺以外には見せたくない的なのがいいじゃん」
「俺にはよくわかんねぇわ」

「わかんなくていいし。あ、私も結構束縛するし独占欲強いから仁王とは相性悪いねー」
「俺嫉妬されるのとか嬉しいと思うから相性いいぜぃ」
「だねー、軟禁してくれるかい？」
「いいともー！」

「…待つナリ。やっぱ俺も束縛も嫉妬もされていいぜよ。望むんなら軟禁だろうと監禁だろうとしちゃる…プリッ」


「仁王がヤンデレ…うん、悪くないかも…」
「えー、なんか違和感ねぇ？」
「あ、あるある。なんか仁王って何かに執着するように見えないよね」
「だろぃ？だから名前を軟禁すんのは俺に任せろって」
「いや、俺も執着くらいするぜよ。だから俺が名前軟禁するナリ」

「いやいや、そんなことで争われても。私、軟禁されて嬉しいのは相思相愛の場合のみだから」
「じゃあ俺を好きになれよぃ」
「いや、俺にしときんしゃい」

「いきなりラブコメ展開困るわ。それよりも二人の理想のタイプ教えてよ」
「？、最初に言っただろぃ？」
「俺も言ったぜよ」

「違う違う。同性の理想のタイプ」

「「いやいやいやいや」」
「俺の理想のタイプなんざねぇよ」
「俺はノーマルじゃ」

「…チッ」