after black coffee

ここは暗い森の中。夜の清流を眺めながら、後輩は言った。

「アンタのこと、嫌いじゃないよ」

髪の短い彼は言った。彼といっても、少女や百合のように儚く、薔薇の花のように強い“香り”を持つ彼が。

「どうして真夜中に川に飛び込んだんだい?そしてなんで生き返っちゃったんだい?」

至近距離。からの、キス。ふわりと香水の甘い香り。

「死体だったら抱いてみたかったんだけどな」

彼はとんでもないことを言う。キスの温度は徐々に上がっていく。冷えた体には酷な作業だ。

「助けなきゃよかった?」

笑顔でこんなことを言う。
僕の頬をつかみ、思い切り舌を絡めてきて、僕はくらくらしてしまった。

「じゃ、そろそろコーヒーが切れちゃうから摂取しないと。アンタも飲む?」

眠たそうに笑顔で目を細める後輩。短く白い髪をかき上げる。


朝焼けを眺めながら飲むコーヒーは美味しくて、とかいってらんないくらい寒い。
服を着たままだと凍え死ぬ、と後輩が言うものだから、全裸に毛布というとんでもない格好で車の中にいた。

「なんだかすみません…」
「いやいや。これからコインランドリーまで車で行って服乾かすからね。」

車を運転しながら彼は陽気に返した。

「あー、それからファミレスにモーニング食べに行こう。せっかくだから身の上話してよ。」

話によれば、後輩は自殺した霊をあの世に連れて行くのが仕事らしい。
それで、どうせだからデートしながらあの世に行くのが彼のスタイルとのこと。
死んでもよかったかな、とつぶやくと、「デートはもっと後がいいな////」と返してきた。


*--*--*

夢に出た。なぜ夢に出た東。イメチェンまでしてなぜ出てきた東。
関係ないけど、こないだ買った消臭剤(某部屋用ミスト)がやたらいい匂いなんでへやにぶちまけて東感を楽しみたいと思います。
……どうして金木犀といいトイレ大好きなの私?夢にもトイレでまくるよ?トイレの神様と結婚するの?なにこれ?

後輩は性別不詳の甘い海の夢魔さんなので、通称「東」です。
ちなみにみんな方角が名前だったりします。先輩が南、相棒が北。まだ出てきてないのが西。
そういやロビン西のMIND GAMEも主人公の名前が西ですよね。

※もともとオリジナル作品(ただの夢日記。「ゆめにっき」ではない)だったものを名前変換用に少々改変しました。


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