窒息
※オリジナル要素多すぎて楽しくないかもしれません。変換しないときの見本だと思ってください。
「相棒、アンタも助けてあげる」
相棒は、夢の中で甘い水の中で溺れていた。
どこまでも澄んだ水分に大量の砂糖が溶けていて身動きが上手く取れない。
「後輩、先輩とお前はどんな関係なんだよ!」
がぼっ、と一気に酸素を失う相棒。
平気そうに泳ぐ後輩が相棒の胸ぐらをつかみ、口移しで空気を与えた。
「夢とあの世の公務員だよ。君たちはお休み中。
僕はそれまでの間、アンタと先輩を繋ぐだけ。御代はキス一括でね。」
もう一度、後輩は相棒に空気を与えた。
「どう?夢なんだし、一度溺れてみる?」
夢の中なのに苦しくなってきた相棒は、残りの空気全てを使って「先輩と溺れてみたい」と言った。
「そうだね。そうしよう。そろそろ顔を上げないとホントに死ぬよ、アンタ。
僕もそろそろコーヒーを摂取しなければ。」
*
「相棒!大丈夫?生きてる?」
相棒が気が付くと、自宅の風呂場に先輩がいて、涙をためて相棒の肩をゆすっていた。
「いきてるいきてる!どうしたの先輩!というかなんで風呂場にいるんだよ…」
「なかなか出てこないから、心配になって見てみたら溺れてたから…もうダメかと思った…」
「じゃあ、さっきの空気は…」
「息してなかったから、その、あの、緊急だし」
いまにも涙をあふれさせそうな先輩。二人で顔を赤らめて「ごめん」と声をそろえて言った。
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