13日の最中
「ねえ、相棒。単刀直入に聞くけど、君ってチョコレート苦手なんだよね?」
「そうだよ。義理チョコすらもらえないのが逆によかった、って言って笑われたことがあるよ。」
今日の気温は氷点下。寒いから、と、先輩は相棒にホットココアをおごってもらっていた。
一口あげようか?と訊いたところ、「俺、チョコレートってそんなに得意じゃないんだよねー。」と言い放ったのだ。
明日はバレンタイン。しかも今日は13日の金曜日。神様はきっとバレンタインの風習が嫌いに違いない、と先輩は思った。
大好きな相棒にお高いチョコレートを用意したのだが、先輩の今日の夜食になることが決定した。
「あー、緑茶おいしい。」
「よかったね。」
会話の温度もどんどん冷えてくる。先輩はイライラしてきた。
「ちょっとまってて。いいものあげるから。」
先輩はそばにあったコンビニに入ると、ちいさな袋を片手に戻ってきた。
(今日は13日の金曜日だから、相棒には痛い目にあってもらおう。うひひ。)
先輩の乙女心(?)は酷く歪んでいたようだ。
「はい、これあげる。明日土曜日で会えないし。」
「……!」
先輩が相棒に手渡したものは、中にチョコレートとバニラアイスが入ったモナカアイスだった。
「いいの?!ねえいいの?!これほんとに俺にくれるの?!!」
「ちょ、どうしたの相棒?」
我を忘れてはしゃぐ相棒。あまりの喜びように「気でも狂ったか」と先輩は思った。
「俺ね、アイスのチョコは大好きなんだよね!あと、寒い日に熱い緑茶と一緒に食べるのが好きなんだ!ありがとう先輩!」
「喜んでもらえてうれしいよ、相棒。そんな矛盾だらけの君が大好き。」
「ありがとう先輩!俺もだよ!」
呆れたように笑う先輩と、嬉しそうにアイスにかぶりつく相棒。
いい思い出になりそうだ、と先輩は空を仰ぎながら考えていた。
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モナカアイスおいしいですよね。
PARMも好きです。
あつあつの濃いコーヒーにドボンと入れて食べるのも好きです。
追記1:
やってしまった…name2(初期設定値:相棒)チョコ大好きなの忘れてた…
名前変換したら関係なくなるとは思いますが…
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