愛とは甘く痺れる劇毒の事*2






現在私は素っ裸の身体をバスタオルで隠す様にして悟にドライヤーで髪を乾かされている状況である。




さっきまで悟と一緒にお風呂へ入っていたのだ。いつもならお風呂でちょっかいを出してくる悟なのに、これからする事に心を躍らせているのかお風呂場では何もされずに済んだ。

それが幸か不幸か、悟は恐ろしい程上機嫌で私の髪を乾かしている。それに反する様に私の意欲は喪失寸前だ。





ドライヤーのスイッチを切り、バスタオルごと抱きかかえられて寝室へと入る。私が座らされたベッドの上にはわ、私の手足を縛る為のテープが置いたままだ。






「さて、と」
「………………」



下から悟をじろりと睨むと、それに気付いた悟に両頬をむにむにと触られる。


「ご機嫌斜めだねぇ…ま、僕はうなぎ上りだけど!さあさあ名前ちゃん、片足ずつしよっか〜」




膝を曲げた状態で、手首を外側の踝へ当て、手首と足首をテープでぐるぐると何周か巻きつけると、そのまま太ももの上を通し、同じように巻いていく。右が終わったら次は左も同じようにテープで巻かれた。手を足から離そうと力を入れてもビクともしない。




「うーん、絶景だね。………一応聞くけど写真撮ってもいい?」
「絶対嫌!!!!!!」
「だよね〜」

悟は残念そうに言うが、嫌なものは嫌なのだ。絶対に嫌!!!




「名前は色白だから、本当は赤か黒が良かったんだけど、ピンクの方が手に取りやすいかなって思ったんだよねぇ…次は赤か黒にしようね!」
「次はもう来ないです」



「え〜」と不服そうに言いながら、悟は私をころんとベッドに寝転がらせ、私の両膝を開こうと手をかける。



「こらこら、力を抜きなさいね〜」


ぐぐぐぐ、と両膝が開かないように縛られた手足に力を込めるが、悟はいとも簡単に両手で割り開いた。





「んふふ、ほんと可愛いなぁ」


こんな時にそんなことを言われても嬉しくないと思っている私の心情が顔に出ていたのか、「そんな顔しないの」と笑いながら頬を撫でると、開いた両足をベッドへ押さえつける様に内太腿に手を乗せた。





「名前も期待してるでしょ?」
「っ、してない」
「そ?でもほら、濡れてれるよ?」
「っ!…ぁ、んっ、」




悟は蜜を掬う様にして指で触れると、そのまま中へと指を進めていく。


「……っひ、あっ、ゃ、んんっ…ぁ、あっ!」


弱い部分を指を折り曲げる様にして刺激されると、そこからぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴る。大きな音を立てるようにストロークが速くなり、執拗にそこを責められる。




「気持ちいいね?」
「ぁあっ!やっ!っ…!んんっ、んぅ、んっ!」
「…こら、噛まないの」
「っん、んん…ふっぅ、ん…っ、んっ、あっ、ぁ、んっ、………ッ!」


下唇を噛んで強い快感に耐えていると、それに気付いた悟に宥めるようなキスをされ、そのまま止まらない指に軽く絶頂へと達してしまった。




「っ……は、はぁ、…は、っ、あ!あッ、やぁ!やっ、あ!…んんっ、アッ!あっ、あ、んんっ、さとる…!っう、んん、っ……!」


イった後休む間も無く、再び指が膣内の上部を圧迫する。名前を呼んで首を左右に振っているのにも関わらず、悟は陰核をぱくりと口に含み、ねっとりと絡みつく様に舌で愛撫する。




「やっ!やぁ!…っ、ん、んんっ、ぁ、あっ」
「ふ、イきそう?」
「あっ、あっ、………っ!ぅあっ、はっ…んあ!」
「ん、イって、ほら、いいよ」
「ひっ、ひ、ぁ、あっ!あっあっあっ、っ…く、ィっ、くぅ、ん、ぁあっ!」


先端を吸われ、じゅぷじゅぷと中を指で刺激されて身体が跳ねる。私は二度目のオーガズムをあっという間に迎えた。







「はっ、ぁ……んっ、んんっ…は、」
「上手にイけたね名前」


よしよし、と頬を撫でる手が心地良い。「はぁ…可愛い」と目を細めて言う悟を見て、きゅ、と下腹部が締まる私は悟に充分飼い慣らされているのだろう。






「名前、このまましたい?」
「ん?」
「それとも、後ろからがいい?」
「………どっ、ち、でも……」
「んー?」
「悟の好きな方でいい、よ」
「……可愛いこと言うね」



どちらにせよ、手足は縛られているのだ。上から突かれようが下から突かれようが何の抵抗も出来ないし、どちらにせよ快感を得るのは同じだ。
そのまま仰向けの体勢で、悟に顔を包まれる様にして唇が合わさる。ぬる、と入り込んだ舌を迎える様にして、自分の舌も伸ばす。絡まる舌に嚥下が追い付かず、唾液が私の口の端から流れると、それを追う舌に舐め取られ、ちゅ、と可愛い音を立てて唇が離れた。




「優しく、してくれるんでしょ?」
「ふふ、勿論。キスしながらしようか」



そう言うと悟は自身にゴムをつけ、再び私の膝に手を置き、そのまま両開きにする。優しくする、という宣言の通り、焦らされる事なくゆっくり中へと割り入ってくる。



「んっ、ふ、ぅ…」
「っ、……は、…気持ちい、」



悟は根元まで深く自身を入れ込むと、私と額を合わせる。
「全部入ったよ。名前痛くない?」
「ん、」と悟のおでこを押す様にして頷くと、笑いながらキスをされる。





「んっ、んん!ぁ!、んっ、んぅ!」


激しく腰を打たれ、弱い奥を抉られる。いつもの様に動かせない手足がもどかしい。


「ぁあっ、あ!うっ、ん!」
「ふ…、名前、っ、舌出して、」
「ぅ、ふぁ、ぁうっ、ん!ぁんっ!」


背中に電気が走ったように、ゾクゾクと強い快感に襲われる。自ずから善がる様な嬌声が勝手に出て、悟の舌に自分のそれを絡められずにいると悟に催促される。促されるままに舌を伸ばせば、じゅっじゅ、と卑猥な水音を立てながらきつく吸われる。



「ぅっ、あ!…っ!ぁう、んやっ、ふ…んんっ!」



悟は腰を押し付けたまま、子宮を自身でぐりぐりと刺激する。ずっと触れられなかった胸の先端を優しく抓られ、ビクッと身体が反応する。
口も、胸も、身体の奥深くも、悟によって快楽へと呑み込まれる。


「ひ、く…っ、ぅんっ、」
「っ、んっ、…はっ、イき、…っそ?」
「んっ、んんっ!…んぁう!」
「っ最高、…ね?」


名前、と耳元で呼ばれ、官能的な声に誘われる様にきゅう、と悟のモノを締めて反応してしまう。そのまま耳朶を舐められ、耳の穴へと舌を入れられる。


「んぁっ!やっ、やぁっ!」
「やじゃないでしょ」
「んんんっ!っ……!」


耳朶を甘噛みされて、私の背中に手を回すと抱き起こす様にして首筋に赤い痕をつけていく。



「ふっ、ぅ…ん!はっ、はぁ、んあっ!さ、とる…ぅ!っん!」
「…ん?」
「ひっ、ぁうっ!も、イッ…ちゃ、ぁ、あっ!」
「……うん、気持ち、い…ねっ、」
「うぁあっ!ァアッ!やっ!やだ!ひっ、ぁあっ、ぁああっ!」


拘束した手足を私の胸へ押し付ける様にして開かれ、羞恥に顔が染まる。そのままストロークが一気に加速し、快感に堪えるように手足に力が入る。



「あっ!あっ!ぁあ!イクっ、もっ、ッ、んあっ!」
「はァっ、ッ、ぼく、も…」
「んあ!っ!〜〜〜ッ!ふぁっ、…ぁあっ!」
「イ、っ…く、よ…!」




ガクガクと身体が震え、頭の中がスパークする。乱れる呼吸を落ち着かせるように、身体をぎゅう、と縮こめる。少し遅れて絶頂に達した悟の額から流れた汗が、ポタッ、と私のお腹に落ちた。





「は、ぁ…、ん……さとる…」
「ん?」
「これ、取って」と、手足の拘束を解いてもらうようにお願いをした。




「…ん〜?」
「……抱きしめたい、から」
「んふふふ」


頬を緩めて笑う悟に抱き上げられ、そのまま、ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスをされる。


「っ、さ、とる!」
「僕が抱きしめてあげるよ」
「んっ、そ、じゃ、なくて!」
「まだだめ、このまましよ?」
「ぅ、でも…」
「ん?」




言い籠る私に、「なによ〜」と続きを促す悟はニタニタした顔を隠せていない。


「手が…使えないから、その…」
「うん?」
「ふぇ、フェラ、が、できない…でしょ?」
「んふふふふふ」






悟は膝の上に乗っている私の股に、自身を擦り付ける様に腰を動かした。



「名前がしてくれるのも大好きなんだけど、もう立ってるから大丈夫だよ」
「…え!?」


いつもより早い復活に驚いて下を見ると、再び反り上がったそれが目に入る。……え?なんで?




「んふふふ、名前のその格好にすぐ反応しちゃうみたい」
「………ええ?」
「ほら、名前も気持ちいいでしょ?」
「っ、ひ、ぁう、……っんん!」
「…ね?このまま抱っこして、してあげる」



お尻を持たれ、陰核にぐりっと刺激するように動かされると、中から蜜が溢れ出す。


「んっ、ぁ、」
「優しくするって言ったけど、寝かせてあげられそうにないや」


「ごめんね?」と悪気もなく言った悟は噛み付くようなキスをした。結局、朝まで続きそうな行為に期待してしまう私は悟にどっぷりと堕ちているのだ。






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