A requiem to give to you
- 崩落編 -

【第76音番外】


ヒース:何か、不思議な感じだ

シンク:何がさ

ヒース:よく『昨日の敵は今日の友』とは言うけれど、ついこの間まで死闘を繰り広げていた相手が隣にいると言うのも……なんかね

シンク:でも、アンタとは前に共闘した事があるじゃん

ヒース:そう言えば、そんな事もあったね。まさかかなり高位にいる軍人だとは思わなかったけど

シンク:階級なんて飾りに過ぎないよ。まぁ、あって損はないから使わせてもらってるけどね。それよりも、アンタのお陰で素顔を晒しっぱなしなんだけど、どうしてくれるの?

ヒース:それは悪かった。弁償しろと言うのならちゃんとするよ

シンク:別にそこまでは良いけどさ。………ただ、この顔だしアイツと一緒にいると周りから何言われるかわかったもんじゃないからね。そう思うと文句も言いたくなるってだけさ

ヒース:(要するにただの八つ当たりかよ)

シンク:仮面の弁償は良いからさ。その代わりに一つお願いを聞いてよ

ヒース:お願い?

シンク:そう。今度ご飯奢って

ヒース:ご飯???? そんな事で良いのか?

シンク:良いよ。ボクが満足するまで食べさせてくれるのなら、仮面の件はチャラにしてあげる

ヒース:逆にそんなんで良いのか? あの仮面、特注っぽいし絶対に高いだろ

シンク:どうせ貰い物だしね。それよりも、どうなのさ?

ヒース:まぁ、君がそれで良いのなら僕は構わないよ

シンク:フン、言質はとったからね


















グレイ:ヒース、ドンマイ

フィリアム:あ、はは…………可哀想に……


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