A requiem to give to you
- 崩落編 -

【第68音番外】


ルーク:それにしても、言葉が通じなくなった時は本当に焦ったぜ

ヒース:焦ったなんてもんじゃないよ。ショックが行き過ぎて、いよいよ耳がイカれたかと思った

ルーク:なんか似たような事をアニスが言ってたな

ヒース:まぁ、恥ずかしくもあれだけ取り乱して怒り狂った後のコレだからな。そう思われるのも仕方がない

ルーク:でも、あんなに怒ったヒースを見たのは初めてだから驚いたぜ

ヒース:そう?

ルーク:そうだって! だって今までヒースが怒るって言うと、静かに沸々と怒りを露わにするって感じだったからさ。あんな風に怒鳴るって言うのは見た事がなかった

ヒース:確かにあまりないけどさ

ルーク:だろ?

ヒース:けど、僕だって別に怒りもすれば泣きもするし、声を上げて大笑いだってするよ

ルーク:悪い、あまり想像がつかねぇ……。なんか、お前って普段からあまり感情を表に出さないからさ

ヒース:そんなつもりはなかったんだけどな。って言うか、レジウィーダやグレイが無駄に感情的だからじゃないか?

ルーク:うーん……

ヒース:納得いってないって顔をするなよ

ルーク:だって、なぁ?

ヒース:……………………わかった。そこまで言うのなら、これからはもう少し感情を出すようにしてみる

ルーク:あ、ああ……まぁ、別に俺は今のままでも構わないけどな?

ヒース:いや、何を考えているのかわからないって言われてるようでモヤモヤする

ルーク:ははは………お前って案外頑固だよな


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