「ねーさぁあんん!?」




こんにちは、那月です。
俺は今、絶賛姉さんに引きずられ中です。いやいや、姉さんのどこにこんな力が…。




「大丈夫!もう少しで着くから!」

「どこも大丈夫な気がしないから!!」




てか、錫兄と哉兄は何処行った!?
姉さん一人にしないでくれよ!!大変なんだから!!(色んな意味で)





「着いたよ!」

「……保健室?」


ガラッ


「あ、月子ちゃん」

「水嶋先生!」




姉さんと保健室の扉の前に居たら突然扉が開いて誰か出てきた。

…ていうか。


みず、しま?

あれ。
何か聞いたことある名前な気がしなくも…。




「あれ、君…」

「あ、初めまして。天文科一年、夜久那月です」

「初めまして。僕は天文科二年担当の教育実習生、水嶋郁」




……ああ!!

そういや聞いたことあった!
確か、姉さんに色々と甘い言葉を言ったりしてる教育実習生がいるって…。へえ。この人が。


自己紹介を終え、俺と姉さんは水嶋先生に言われて保健室の中へ。

……って、




「直ちゃんまで何やってんの……」

「うおっ!?那月!!」

「あー…、夜久弟か」

「星月先生まで…」




おいおい。
本当にこの学園の保健室はどうなってんだよ。机の上にお菓子とか無茶苦茶置いてあるんだけど。




「今な!お茶会してたんだよ!」

「仕事して下さいよ!?」




お茶会って。




「……いや、きゅ、休憩も時にはだだだ大事だ…!!」

「直獅、どもってるぞ?」

「あ、ちょっと。琥太にい、それ僕のお菓子」

「名前なんて書いて無いだろ?」

「お茶煎れましたよー」




姉さん!!??

え、何、ナチュラルに溶け込んでんの!?

ていうか料理が苦手がステータスになっている姉さんが煎れたお茶って…。




「おお、マズいな」

「夜久のお茶はいつもマズいな〜」

「クセになるマズさだよね」



「ひどくねえっ!!??」




いや、例えマズくても言っていいことと悪いことがあるのでは…。

さて、俺もこの目の前に置かれたお茶に口をつけようか……。




「……(まず、)」




えぇえええええ

なんだこれぇええええ


いや、予想通りだけどっ
姉さんに失礼だけどっ


マズすぎる……!!!





(姉さん、お嫁さんにいける…?)
(へ?那月?)










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