はー、今日もポカポカな陽気。

いい天気だー。


………ん?




「やっ、やめて下さい!!」

「いいじゃん、いいじゃん。遊ぼうよ〜」

「“やめて下さい”だってよ。かっわいいー」





姉さん





先輩方



………。

…………。





ダンッ



「っ何だ!?」




「…先輩方、その汚い手で姉さんに触らないでくれますかね…?」


「なッ…!?こいつ…!!」

「こいつまさか、月子ちゃんの弟の…!!」




――ったく、

人が外でまったりココア飲んでんのに。
人の安らぎを邪魔し、その上姉さんに手ぇ出すなんて。


困ったもんだな、ほんと。




「ッ那月!!」

「……姉さん、何で錫兄や哉兄といないの」

「ちょっと先生に用事があって…その帰りで…」

「……」




無用心

油断しすぎ


この二つの文字が俺の頭の中を駆け巡った…。




「お前、月子ちゃんの手、放せよ」

「…逆じゃないですか?むしろ、俺が放してほしいんですけど」

「ハァ!?」

「何だコイツ!!」




グワッと殴りかかってくる先輩(という名の不良集団)

ていうか毎回思うんだけど、この人ら、よくこの偏差値が高い私立の学校に入学できたよなぁ。



パシッ



「甘いですよ」


グキッ


「いてぇっ!!」




殴りかかってきた先輩の手首(殴りかかってきた方の手)を逆に捻る。
(ちなみに俺のココアは一滴もパックからこぼれてはいない)




「コイツ、小柄なくせに力は強ぇえ!!!」

「そりゃどうも」


「くっそ、覚えてろよ!!」




え、なんか今までの奴らより一番退散が早いかも。あの人ら。

ま、良かったか。




「っ月子!!」

「大丈夫かよ!?」


「錫也!哉太!」

「錫兄、哉兄!」


「…那月が追っ払ったのか?」

「まあね」




ズズッとココアを一口。


うん、

今日のポカポカ陽気は守られた。





ガバッ
(那月!怪我してない!?大丈夫!?)
(大丈夫だって。それよりも姉さん、いつも気をつけなよって言ってるよね?)
(うっ……)
(そうだぞ、月子ー)
(お前は昔からよー)


※お説教タイム開始










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