【2021年 8月7日】


 びっくりした。

 いやあ、本当にびっくりした。まさか、まさか兵部が元に戻るなんて。腰抜かすかと思った。

 元に戻ると言っても、ほんの一時的なもので。5分もあるかないか、って程度。ちなみに自分が幼くなって居る時の記憶はないらしく、「ここは何処だ?」というのが第一声であり、最後の言葉であった。僕の姿を見てすぐにさっきまでの全てを無くした兵部に直ったから、返事すら出来なかったけれど。

 ううーん、これは困った。何が困るって、僕の姿を見られることだ。兵部はきっと自分が僕に介護、というか育児? されていると知ったら、怒る。怒るというか、激怒する。多分この部屋マンションごと吹っ飛ぶ。
 それだけは、避けたい。もし、頻繁にこれが起きるのだとしたら、ちょっと、とても、困る。参ったな、何か対策を考えないと。

 あ、そうだ。そろそろ賢木のところに検診受けに行くか。兵部はもう歳だから、最低ひと月に一回位は見せないと。本当に赤子みたいだ。僕も、マメだなあ。





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