第一部 [2/19]


次の日にはシャルがホームに来ていた。すぐにクロロから指示をもらい、アジトにある自分の部屋にこもってパソコンに向き合う。
ハンターライセンスや金を持っているシャルナークは、大抵のことは調べられる。そんな情報処理に長けているシャルナークが浮かない顔をしてクロロのいる部屋にやってきたのは部屋にこもってから五日後のことだった。


「調べてみたけど、あんまり詳しいことはわからなかったよ」
シャルナークの手には一枚の資料しかなかった。ずっとパソコンに向き合っていたけど、これ以上調べても何も出てこないなんていう呟きを聞きながら、クロロは受け取った資料に一応目を通す。そこには、実験施設についてとハイブリッド生物の向かったとされている場所についてのみだった。


読み終えたクロロは、少し考える様子を見せる。するとシャルが口を開いた。

「ねえ団長、もう死んでいる可能性は考えていないの?」
「考えたさ。だが死んでいないと俺の勘が言っている。死んでいたらそのときはその時。死体でも探して一目見てから金持ちの人体収集家にでも売るさ」

くくくと笑いながら再び本を読み始めてしまったクロロに小さな溜息を吐いたシャルは、メンバーの希望とかなかったら適当に暇な奴らを呼ぶからねと声をかけてからクロロの部屋を出た。

シャルナークが旅団メンバーに暇な人は集合するように連絡すると、2、3日でノブナガ、ウヴォーギン、マチ、フィンクスが集まった。

「じゃあ、説明するよ」
これ以上は集まるはずもないし、そこまで待つほど暇じゃない。メンバーはこれでいいというクロロの言葉を聞き、団員の前にきたシャルナークが今回のターゲットについて説明をしていく。
「今回のターゲットはハイブリッド生物だよ。今のところ容姿はわからないけれど、ハイブリッド生物なら見た目でわかるかも知れないし、現地に行けばもう少しマシな情報が手に入るだろう。あと、今回は一応生け捕りだからね」
最後の言葉を向けられているのはノブナガとウヴォーギン、それにフィンクスだ。ノブナガの了解した、というような手の振りを見ると、シャルナークは飛行船の手配を始めた。




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