「よくここが分かったな」
クナイを投げたのはミズキだった。七実はこれくらいの事に気づけなかったら忍び失格でしょ?と、言いたかったが、そこは空気を呼んでやめておいた
「なるほど、そーいうことか!」
「ナルト、七実。巻物を渡せ」
状況がわかっていないナルトとやっぱりと小さく呟く、七実だった
「あのさ!あのさ!どーなってんの?コレ!」
『…相変わらず、鈍いですネ。ホントに…』
イルカは体に刺さったクナイを抜いていく
「ナルト!七実!巻物は死んでも渡すな!!それは禁じ手の忍術を記して封印した危険なものだ!ミズキはそれを手に入れるため、お前らを利用したんだ!!」
ようやく事に気づいたナルトはミズキは睨み、七実は無表情でミズキを見ていた
「ナルト、七実…お前達が持っていても意味がないのだ!本当のこと教えてやるよ!」
「!!バ、バカ、よせ!」
「12年前…化け狐を封印した事件は知っているよな」
「?」
『(殺してもよいのでしょうか)』
「あの事件以来…里では徹底したある掟が作られた」
『……』
「しかし…ナルト!それから七実!お前らにだけは決して知らされることのない掟だ」
『(いや、僕は知っていますから)』
「…俺達だけ…!?何なんだその掟ってばよ!?どうして…」
クククッと喉で笑うミズキ
「どんな、どんな掟なんだよ?」
「ナルトの正体が化け狐だと口にしない掟だ」
「え?」
『(掟を破ったのだから、暗部として殺さなきゃいけないのでしょうけれど、ナルトの前で殺すことは出来ませんよネ)』
「どっどういうことだ!!」
止めようとイルカは叫ぶが、ミズキはそのまま続けた
「つまり、お前がイルカの両親を殺し!!里を壊滅させた九尾の妖孤なんだよ!!そして、七実!!お前はナルトの一番近くにいたからそれを知らされなかった!お前が知ったら、ナルトを止める奴がいねーからな!!お前らは憧れの火影に封印され、いい様に利用された挙げ句」
「やめろおおおお!!!!!」
「里のみんなにずっと騙されていたんだよ!!おかしいとは思わなかったか?七実以外の奴等にあんなに毛嫌いされて!イルカも本当はな!お前らが憎いんだよ!!」
ミズキは巨大な手裏剣を構えた