04私は賛成アル!
「私は賛成アル!女の子が増えるのはイイネ、楽しくなるヨ!」 「僕も異論はないです。何より行く当てがない女の子を放っておくわけにいきませんよ」 「二人とも…!ありがとう大好き!酢昆布あげる!」 「僕は要らないです」 思いのほか神楽ちゃんに早々に受け入れてもらうことに成功。 新八くんは話せばわかる子だと信じていたよ。 てことで、問題はこの仏頂面の銀時さん。 「あのなァ、生活費がどんだけかかると思ってんだ。うちにゃそんな金ねーの!うちじゃ飼えません!」 「じ、自分のお金くらい自分で稼ぐよ!」 「どうやって?」 「働きます。万事屋で」 「それじゃ意味ねーんだよォォ!」 怒鳴られたので新八くんの後ろに隠れる。 むう、それなら仕方ないっ! 「なら、万事屋への依頼探してくる!それなら文句ないでしょ!」
と、いうわけで。 「なーんか困ってるとこないですかねー」 新八くんと神楽ちゃん、定春の組み合わせで歌舞伎町を見回る。 銀さんは家でお留守番という名の不貞寝だ。 歌舞伎町は私にとっては初めてなようで初めてじゃないようで、だけどやっぱり初めてだった。 「あ、更地だ」 「ここに家でも建ってくれれば、僕らも屋根造りとかで仕事できるんですけど」 「難しいね」 「じゃあどっかあの辺の屋根ぶっ壊してからまた直せばイイネ!そしたら仕事入るヨ!」 「いや、神楽ちゃんそれ修理代で寧ろマイナスになるから」 そんなことを言いながらてくてくと歩く。 歌舞伎町を回りきったんじゃないかなーと思い始めた頃、一台のパトカーが駐車しているのを見つけた。 パトカー、なのかな。うん、多分そう。 ってことは、警察? 「真選組ですね。どうしたんでしょ、こんなとこで」 新八くんが呟く。そっか、真選組か、警察って。 ―真選組!? 「どうせアホなことしてるアルよ。関わるとロクなことないネ」 「おお、意外と神楽ちゃんが真面目なこと言ってる」 「新八くん、神楽ちゃん」 「?何ですか?祐季さん」「何アル?」 二人が息ぴったりで振り向く。 私はにこっと笑った。 「真選組の人たちに、会ってみたいんだけど!」
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