27あーッ!
「あーッ!お前あンときの!!」 「あ」
あの後結局は沖田さんにピンキーリングを貰い。 るんるんで小指にはめたらすっぽ抜けたので、多少無理をして人差し指にはめ。 重ね重ねお礼を言っていると、そんなアホみたいな声がかかり、私たちは足を止めた。 おうおう貴方はいつぞやの……。
「……えーっと…」 「銀さんだよォォォ!?お前あんだけ意味不明な登場しといて何影薄いモブ扱いしてんだこらァ!言っとくが銀さん主人公だからな!」 「え?新八くんじゃないの?」 「影薄いモブの方をがっつり覚えてんじゃねェよ!!」 「相変わらずテンション高ぇー…」
祐季さんでも引くくらいのテンションですよ。何?眠いの?
「旦那。こんなとこで何してんでィ」 「…つーか君ら何?付き合ってんの?」 「誰がこんな下衆と」
ちなみに答えたのは沖田さんですからね。 下衆って。下衆って!!
「あーあ、沖田クン今のダメよ、実は祐季の方は沖田クンが好きでハートブレイクしてんだからどうせ」 「お前がブレイクしろ」 「残念銀さんもうとっくにブレイクしてるから!人気鰻昇りだから!」 「ブレイクってそっちのブレイクじゃねえよ壊れろよもー!」
英語って厄介!!最初から日本語でいけばよかった。 しかし何で銀さんと喋ると途端に口悪くなるんだ私。ビビるわー。
「フィジカルブレイクしろよ」 「それだ」
英語って素晴らしい。 さて、一旦落ち着いて冷静に分析してみると、銀さんはどうやらその辺のパチンコでマダオとスってきたらしく。 無一文で糖分不足なうらしい。
「沖田さん」 「どうせこの後食い物屋行く予定でしたし。いいですぜィ旦那、奢ってやりまさァ、」 「マジでか!?やっぱ持つものは警察のオトモダチに限るなぁおい」 「祐季がな」 「私ですかァァ!」
さっきまでちょくちょく奢ってくれたのに! まぁそろそろ心苦しくなってきてはいたからある意味助かったけどさ!
「はいはい。じゃあ商店街のとこ安いんであそこに…」 「おっ。いいとこに菓子屋があんじゃねぇか」 「ちょっとォォ!そこ高級店でしょォォ!何人の金だからって高いとこ入ろうとしてんだ!」 「何言ってんだ、人の金だからこそだろうが」 「ダメだコイツ性根が腐ってる」 「つべこべ言わずさっさと入りまさァ〜」 「えっちょっ待って下さいよ本当に入るんですか!?そりゃ沖田さんにとっては安いかもですが私にはとても手が届くような値段では」 「あ、3人です」 「うわああしかもここ食べ放題じゃないですかあああああ!」
結果的に私の財布の風通りが良くなった。
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