Silver hourglass | ナノ


01  








本日は本当に珍しくあるカカシの休みの日。


朝から大欠伸をして部屋から出てくれば、相変わらず美味しそうな朝食の匂いが居間に充満していた。








「あ、おはようございますカカシさん。」


「おはよ。ロメリアは今日任務だっけ。」


「はい。今日はシカクさんとアスマさん、そして紅さんとAランク任務だそうです。」







ロメリアは俺以外の任務も徐々に増えていった。


同世代の友達というものを作るのもやはり難しいものがあるものの、奈良家との交流は続いており、それの繋がりでシカマル達世代とは何度か任務をしたりしているらしい。





俺はいただきます、と手を合わせれば、あることを思い出した。







「そうだロメリア。今日任務早く戻ってこれそうか?」


「多分、夕刻には戻れるとは思いますが、何かあるんですか?」


「ん。今日は木ノ葉で縁日がある日なんだよね。任務に修行で全然木ノ葉の案内もしてなかったし…。俺で良かったら一緒にいかない?」






カカシの誘いに、ロメリアはぱぁっと笑みを浮かべた。
カカシはまたその笑みにドキっとときめいてしまう。

そのたびに俺はロリコンじゃない!違う!と内なるカカシが叫んでいた。






「い、きたいです…!頑張って任務終わらせてきますね…!」






喜ぶ姿はやはりまだ子供。
いくら暗部出身でも、上忍でも、まだロメリアは13歳の子供だ。


ロメリアの後姿を見送って、家の扉に鍵をしめて。









「せめて、子供らしいことをさせてあげないとね。」








出会った時のロメリアは本当にただただ申し訳なさそうな顔しかしなくて。
この前の増援の時だって、ロメリアのあの瞳は子供の瞳ではなく、殺意ある忍としての瞳だった。


恐らくシカクさんもそれに気づいていただろう。



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