ロメリアが居なくなった自分の家。
昔はそれが当たり前で何十年と過ごしてきたのに、今はロメリアがいる。
最初こそ違和感があったにしろ、今はそれが全くない。
寧ろいないと逆に変だと思うぐらいだ。
「ロメリアが帰ってくるまでなにをすっかなぁ……。」
何も思いつかないカカシは、とりあえず布団へと戻り二度寝をすることにした。
申の刻、任務を終えたロメリアは足早に家へと向かっていた。
帰り道、木の葉の広場ではたくさんの屋台がでていた。
それを見たらますます笑みがこぼれてしまうロメリアは、急いで家へと走った。
「カカシさんただい…… ま、 ?」
家へ入れば暗く、居間には誰もいない。
となれば恐らく部屋だろうが、帰ってくれば顔をだすカカシが出さない事にロメリアはカカシの部屋のドアをがらっと開いた。
「…な、んだ…寝てただけか…、」
すやすやと寝息を立てて気持ちよさそうに寝ていたカカシ。
何かあったのではないかという不安は消えれば安堵の息を吐いて。
「最近ずっと忙しそうだったもんなぁカカシさん…。」
ロメリアが未成年だからと気遣いながら、仕事もして、いつも遅くまでロメリアといろいろな話をして。
こみ上げる罪悪感に押しつぶされそうになるロメリア。
ごめんなさい、と声に出すことはしなかったが、少しはだけていた毛布を、カカシへと掛けなおして、部屋の扉をそっと閉じた。
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