カカシはどうしても気になっていた。
ロメリアはミサラに関係しているのではないか、と。
だが砂と雨では場所も遠い。
いくら夢幻眼を持っていたとしても、そんなのは理由にならない。
今更考えてなんになるというのだろうか。
だが、違う意味でカカシはロメリアが気になっていた。
それがどういう感情なのかはよくわからないが。
…笑った顔は、とても可愛かった。
そして、あの歳で上忍になったのも分かる。
あのレベルが下忍や中忍にいたらそれこそ吃驚してしまう。
ロメリア……。
少女は一体何者なんだろうか。
どこか惹かれるものがあるのはいったいどうしてか。
そんなことを考えさせられる一日だった。
――――――――
シカクは火影室へ戻るやいなや、先程の件の報告をした。
「…やはり、母親譲りで発動していたか。」
「しかも両目です。血継限界のひとつをもつ久遠一族に代々引き継がれるもの…」
「カカシは大丈夫だったか?」
「ロメリアが雨隠れ出身といっていたので、繋がりはないと判断したかと。」
「…そうか。あいつは知るまい…ミサラが…久遠一族は元々雨隠れ出身だという事を。」
「…このまま黙っているつもりですか?」
「…さて、どうしたものかね。」
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