小ネタ | ナノ


  くのいちちゃんの話



ほんのり歪んでるうえに血なまぐさいのでご注意

忍たま世界(結構シビア。上級生になるほど死んで脱落していくくらいにはシビア)からトリップしたくのいちちゃん(五年生)の話。
実技に座学、申し分のない優等生。色の授業は受講済み。任務でやったこともある。
頭の回転が早くて理性的な人。しかし、情が深い一面をもつため、感情が先行することもある。

天女(いわゆる逆ハー狙いの痛いやつ)来る→みんな虜になる→存在がほぼ忘れられる→とても傷つく→任務失敗で捕まる→死にかけてトリップ
って感じの流れで落ちてきたくのいちちゃんが幸せになるお話。

取り敢えず、海に落ちたところを白ひげさんちが拾った。
酷いくらいに傷だらけで、こんな子供にひでぇことしやがるってなる。だってまだ14才ね。しかも、op世界だとそれより幼く見えるっていう。

で、保護することになったのはいいんだけど、警戒がすごい。会話はしてくれないし、食事にも一切口をつけない。だってさ、ある程度はあったけど、洋食とかよく分からない。だから、食べない。
それを見たイゾウさんがじゃあ米ならどうだっておにぎり作ってくれた。くのいちちゃんはそれを泣きながら食べた。食堂のおばちゃんとか、みんなのこと思い出したし、ここが異世界で帰れないってことを受け入れて泣いた。

それから開き直ったくのいちちゃんは、オヤジにここに置いて欲しいって頼む。同情を誘うのはとてもお上手。くのいちですから。潜入したりするときの技術が役立ったのかもね。

で、役に立たなきゃ置いてもらえないって思ってるからわりと必死。働くしいい子にしてる。でも不安で仕方ない。
みんなは優しくしようと思ってるのに、それに気づいてない。そういうところはまだたまごちゃん。

というわけで、エースくんに夜這いかけていいのよ。だって色はくのいちの十八番。
なにしてんだ、って怒ったエースくんにくのいちちゃんは平然と夜這いって答えるからね。
「だって、役に立つって思ってもらわなきゃ。そうしないと、すぐに捨てられちゃう」っていうくのいちちゃんにエースくんは「家族なんだから、役に立つとかそういうんじゃねぇんだよ!」ってやっぱり怒った。
くのいちちゃんが「じゃあどうしたらいいの。わたし、もう捨てられるのいや」って泣いちゃうから、捨てたりしねぇって断言して抱きしめて添い寝してやったエースくんです。

たぶんこれ、マルコさんあたりなら抱いてくれた。その方がくのいちちゃんが安心できるならって。そこからゆっくり役に立つとかじゃないってことを教えてやればいいって思考。
エースくんは真っ直ぐな人だからダメって言うんだよ。まわりくどいことしない。

で、エースくんからいろいろ聞いたみんなが今まで以上にくのいちちゃんに優しくしてあげたところ、だんだんここに居ていいんだって思えるようになった。くのいちちゃんは幸せを掴めたらしい。

それからしばらくたって、トリップしてくる女の子がいて、それを拾った時に、くのいちちゃんはこいつ天女と同じだ、って直感する。
また自分の場所を奪われるのは嫌だ。奪われるのが嫌なら守るしかない。よし殺そう。っていう物凄い極端な思考回路の結果、まだ自己紹介すらしてないトリップ女子の喉掻き切った。しかも確実に殺すために心臓も突くし、滅多刺しにする勢いの完全なるオーバーキル。

で、血まみれのくのいちちゃんは我に返って、ここが甲板だって思い出した。みんなに見られてたことも思い出して、嫌われたかもってちょっと怖くなる。やらかした自覚はあるらしいよ。
エースくんになんでこんなことしたって聞かれたから、だってこいつ天女と同じだった。居場所を取られるのが嫌だったって答える。そしたら、みんなが、なら仕方ねえって言ってくれた。
見ず知らずの女より、家族のくのいちちゃんの方が優先順位高いのは当然のこと。掃除しなきゃなー、とかそれくらいしか思わない。みんな以外と淡白。あとくのいちちゃんが悪いものって言うならそうなんだろうなって。
くのいちちゃんはびっくりしたけど本当に嬉しかった。この人たちは絶対に自分を捨てたりしないんだって思えた。きっと幸せ。

そんな感じの歪んでるんだかなんなんだかわからないお話。
何が書きたいってエースくんに夜這いかけるあたりと天女様オーバーキル。




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