甘い憂鬱を君に | ナノ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -


馬鹿


...って健人先帰っちゃったじゃん。

ああー6時限目からでよーっと。階段を降りながら、ふと考える。
っちょっと気まずいよーな。...まあ健人のことだからどうにかなるかなー。
丁度降り終わったところで、チャイムが鳴る。
しゃ休憩時間じゃん。
健人、、。返事、どうしよっかな。ごめんなさい...?う、そんなこと言ったらこれから健人とどうなんのかな。

あーまた悩んじゃう。
もういいや!顔見てから決める。
...でも俺は少なくとも嫌い、じゃない。好き?恋愛で?
......今はほんとに分かんない。でも友達としては?うん、好き。
いつも通りにいたかったら、、付き合うの?
、それはそれで違う。
まだほんとに好きか分かんないのに付き合うのは失礼だよな。

...ふ、こんなに考えるってことは俺、健人への返事断りたくないのかもな。

なーんちゃって。馬鹿だ。


健人、いるかな教室。

サボっちゃった罪悪感からか、ひょこっと顔を覗かせる。
あ、いない。どこ行ったんだろう。
なんか疲れた。当の本人が居ないんなら、寝てよ。

「あ、サボりの人だ。あれ健人と一緒じゃなかったの?」
「ちょっとだけですー、健人は先戻ったから一緒じゃないよ」
「へーなんか健人、ルンルンだったけど、どしたの?なんかあるの?」
「へっ?ルンルン...って。い、いや何もない」
「ふーん」
「じゃ俺寝るから!起こすなよ!」
「次も寝てサボんなよー」
「それまでには起きるよ!」

あーなんか複雑。今の太陽が言ってたこと本当かな。
ルンルン...。何で健人ルンルンなの。

まあ次の授業の時には来るだろう!
ちょっとその辺を聞こう。そーっと。

今は寝る!
自分の机の上を空にして突っ伏する。
ああーこれからまだ授業あんのか。憂鬱。

まだ屋上に居た時の、風の気持ちよさが残っているからか、ふわふわした感覚で眠りについた。

そんな爽やかな4月に俺は飲み込まれそうだ。綺麗な小鳥の声が頭に響いた。


prev next