11月お題 | ナノ


11月2日:愛は軽くも重くもない(ADV:スワビー)



サイドスワイプと初めて出会った時の第一印象は、怖いもの知らずの若者だった。
スピード違反で捕まり、不貞腐れながら両手に掛けられた手錠を外そうと暴れていた。
ストロングアームに説教を受けている最中も周囲の大人を睨み付け、決して頭を垂れない生意気さがなんだか気に入ったのだ。
そして何度も何度もパトロールでしょっぴけば嫌でも顔なじみになってしまうのは自明の理というものである。

ーなぁ、アンタってオプティマス部隊にいた英雄バンブルビーさんだろ?
ー俺なんかアンタの事気になってさ!いろいろ話聞かせてくれよ!

そう気さくに話し掛けられた事をよく覚えている。彼が笑う顔はまだ幼さを残していて青年よりは少年のように見えた。
そう思うと昔の自分を見ているようでなんだか気恥ずかしい気持ちになる。
オプティマスもこんな気持ちだったのだろうか。
自分はこんな無邪気さで彼に懐いていたのか。
今となっては、いつの間にか消えてしまったものだけど。
かつての少年だった自分と、父の様に慕っていたオプティマスを失ってから心のどこかに穴が空いたような虚しさを彼は埋めてくれるだろうか。


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