「珍しいな、黄瀬がこの時間いるなんて」






先輩パイロットに肩を叩かれる。









この空港に戻って、時間がある時は彼女に会いに行ってる時間だ。











女性陣が心配そうにするが、そんなのも今はいらない。









デスクに突っ伏していると
バン!ッと事務所の扉が開いた音がした。








『黄瀬!』









名前を呼ばれたと思ったら
いきなり頭をスパーんと叩かれた。









「いきなり なんすか!って…遥っち?」









そこには涙目の彼女がいた。









『し、心配しただろ!

整備に不備があったのかと思って…それはないけど』









「え?遥っち、そんな…」






ここじゃ、あれだからと
彼女の手を引き 人気のないところに行く。











『離せ、ばか!』









「嫌っす。あんな可愛いこと言われて、離せるわけないじゃないっすか」









ぎゅーっと彼女を抱き締める。









スタイルは良いのに
平均的な身長で腕にすっぽり収まる。











「昨日の、恋人っすか?」









と、尋ねると彼女は吹き出した。










『見られてたんだな。兄貴だよ…久しぶりに会ったんだ』









もしかして妬いた?っと上目遣いで訊く彼女に









「遥っちが悪いんすよ」








と、唇を塞いだ。










『っ…』








妙に色っぽい彼女にドキドキした。








『黄瀬、明日休みだろ!予定…空けとけ』







満面の笑みで言われ、翌日連れて行かれたのは












プロレスの試合だった…。











「遥っち…今度はバスケ観に行こうっス!」









はいはい、バスケ馬鹿。









そんな言葉も愛情たっぷり、っすよね?













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