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いち
「あ。」
秋の少しばかり残暑が残っていた日。
学校は休日。
しかし全中2連覇を成し遂げた強豪帝光中学バスケ部にとってそれはあってないようなものだ。朝の扱きを終え一息つけるお昼休憩の始め、珍しくも黒子テツヤはしまった、といわんばかりの声をだしてしまった。
「ん?どーした、テツ」
「どーかしたっスか?黒子っち」
あざとく・・・
いや失敬。
素早く気づいた黒子テツヤの相棒青峰大輝と、黒子が教育係をしている・・・もはや最近は飼い犬に等しくなってきた黄瀬涼太がたずねる。
「いえ、ちょっと・・・」
お弁当を忘れてしまった。
と、黒子がいった。
「へー、黒子っちが何か忘れるなんて珍しいッスねー」
「はい。失敗しました」
「おいテツ、つか昼飯どーすんの?」
そうなのだ。
たとえ少食な黒子といえど、お昼抜きは辛い。それこそ午後錬で吐くことになろうとも、食べれないものは辛いものだ。しかも今日は学校は休み。頼みの綱の売店は掠りもせずアウト。
仕方無い、赤司くんにいって外出許可をもらいましょうか
そう思って立ち上がり青峰に外出許可を取りに行く旨を伝えると、俺も行く、と食べていたお昼もそこそこに黒子についていく。
「えー、青峰っちも行くんスか?」
「おー。途中でコイツ倒れるかもだしなww」
「青峰くん、失礼ですね。では君が倒れたら放置しておきます。」
「なんでだよ!」
「あはは!黒子っちナイス!」
「黄瀬ぇ、てめぇ午後錬覚悟しとけよ」
黒子っち青峰っちがいじめる!
と戯れていたら、紫原から行くならオレもアイスー。とのんびりと要求されてしまった。 どこに掛かるも、なのかわからないが、とりあえずアイスも買わなくてはいけなくなってしまったようだ。
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