「白瀧くん、佐野くん、こんにちは」

「こんちゃっス」

「ちわー」

あ、ジロちゃん戻ってきた。

「繋心くんもこんにちは」

レジに座っている繋心に挨拶をすると、うげ、というような顔をした。

「あれー?繋心と武ちゃん知り合いなのー?」

「なになに、オモシロい話?」

ジロちゃんもカップラーメンのフィルムを剥がしながらニヤニヤと2人を見る。ぶっちゃけ接点が無さそうな2人に俺も気になるところだ。

「ええ、繋心くんにウチの男子バレー部のコーチをしてもらいたくて」

「マジでー。繋心バレー部?上手いの?」

「聞いた話ですと指導者としての素質は十分かと」

武ちゃんなんで生徒にまで敬語なの
しかしこの看板不良息子がバレー部のコーチとか!ガラ悪そうwwと思うのはまあ、偏見だよね。気をつける。でも頭悪そう。おっと。

「いや、俺はやらねぇっつってんだろ」

「なんで?」

お、3分。わー、若干過ぎてんじゃん。
ちょっと伸びてる。まあいいや。
ジロちゃんのはまだじゃね?もういいの?
硬麺派?俺もなんだよー。柔柔ー。
ズルズルとラーメンを2人してすする。
その間にも繋心と武ちゃんの話は進む。

「店番もしてるし、家の畑も見てるしな
バレー部行ってるヒマねーんだよ」

「でも、!」

ズルズル。
はふはふ。

「ジロちゃんのなに、しょーゆ?」

「うん。シロのはトンコツ?
うわ、次の授業中臭そうww」

「いーの。俺の周り女の子いないし」

「わー。俺ら可哀想。
古賀ちゃんとか怒るんじゃね?」

もぐもぐ

「リア充に遠慮はしませーん」

「お前らうるせぇ!!!!!!」

ジロちゃんとご飯食べてたら繋心から怒られた。なにあれ。オコなの?繋心のくせに。ちっ

「え、でも繋心前町内会でバレーチーム作ってやってるー( ・´ー・`)!!!!!!とか言ってなかったっけ?」

「言ってたー。お前らどうせ暇だろから来いよって誘ったクセになー」

「なー」

と俺らの言葉に繋心はうっ、と顔を引き攣らせる。

「白瀧くんと佐野くんはバレー経験者ですか?」

武ちゃんがきらきらというよりもギラギラとした眼でこちらを見た。あわよくばバレー部に!なんて目でものを言うなんてよく言ったものだ。しかしバレーなんて小中学校の体育の授業でやったくらいだし、おもにバスケ一筋だったからなんとなーくルールを知ってるくらいだ。

そう言うと、そうですか……
とこちらが申し訳ないくらいにショボンとした。




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