08



「はぁはぁ、はぁっ…たにもと、く…ん‥はぁ、」

「っ…いやいや気持ち悪いから‥!耳元でハァハァしないで下さい…」

「はぁ…はぁ、じゅ、ジュースっ…!!はぁ、」


かなり急いで走ってきたのかジュースを片手に帰ってきた長谷は息切れをしていた。

俺は喉の渇きが限界だったので渡されたジュースをゴクッと飲んだ。



ハァハァを息を荒くして顔を真っ赤にさせた長谷が嫌でも視界に入る。

何だか可哀想に見えてきた俺は、飲みかけのジュースを長谷に差し出した。


「はい。飲んでいいよ。」


長谷が長谷の金で買ったやつだけど。






「た、谷本くん…!!」


長谷は目をキラキラと輝かせジュースを勢い良く飲む。

それだけでだいぶ落ち着いた様で次の瞬間には長谷節が復活した。


「谷本君のツンデレ具合半端じゃねぇな!!!何だ今の!!!俺三次元のツンデレでここまで萌えたの初めてだ!!!…あ、皆ごめんな、谷本君と間接きっちゅしちゃった!!」

「きもっ…」


ニヤニヤしてる長谷に俺は引いた。


全力で引いた。






「そーだ!!写真…」

「は?無理だし。」

「…じゃあ触って良い?」

「どこを…!?」


手をもみもみする動作で長谷が近付いてきた。

こいつ…気持ち悪いことこの上ないな‥。



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