06



「愛斗くん…」

「ちょ、マジか!!」

「…お前らだけには見られたくなかったよ、」


大変だった。

あれから大変だった…!!





まず調子に乗った長谷が「YOUコスプレしちゃいなよ」なんて言い出したのが始まりだ。

ウチのクラスは予定より早く完売して暇を持て余した奴らがその言葉にノってきた。

そして何故だか長谷が走って部室からコスプレ衣装を持ってきて、着せ替え人形のように無理矢理着替えさせられ今に至る。



いや…無理矢理は初めだけだった。

俺は嫌で嫌で抵抗して…


「抵抗された方が男は萌えるぜ!!」


と言う長谷の勢いに負け俺はメイド服に着替える事を決意した。



もちろん条件付きで。







『交換条件?』

『うん。長谷がジュースとサンドイッチ奢ってくれるなら着てもいいよ。』

『…よし、分かった!!』

『ポテチも食べたいなぁ。』

『……了解。』

『俺ー、からあげクンも好きなんだぁ。』

『……よ‥し!じゃあそれでいいよな!』

『うん!じゃあ、ジュースとサンドイッチとポテチとからあげクンとじゃがりこ、長谷の奢りで!一週間分よろしく!』

『え…!?一週間とか聞いてませんが!!!しかも一個増えてない!?』


こういった流れでコスプレをする事となった。

しかし流石に俺が出した条件はキツ過ぎたらしく、長谷以外のクラスメートも奢ってくれる…と言う感じで話がまとまった。


って言うかこいつら馬鹿だな。

俺なんかに金まで払ってコスプレさせたい意味が分かんない。



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