小説 | ナノ


▼ V

「嫌だ」「離せ」と抗議の声を無視してドフラミンゴはローをベッドの上に投げ出した。
ボスリと柔らかいマットレスが身体を包み込んでくれたおかげで傷の痛みを感じることはなかった。
だが安心するもつかの間、既にドフラミンゴは自身のシャツを脱ぎ捨てている。

「大人しくしてれば優しくしてやる」
「ふ、ざけんな……! 誰がお前の言うことなんて…!」
「じゃあ仕方ねぇな」

そう言うとまたしても力を使い、ローの身体に糸を巻きつける。
そうして自分がちゃんと拘束されたことを確認すると、ドフラミンゴはローの服に手をかけた。
黒いネクタイを丁寧にほどき、逆にシャツのボタンは引きちぎった。
破裂音に似た音と共にボタンが幾つか弾け飛ぶ。

「……あ? なんだ? 震えてんのか?」

乱暴に服を脱がせる途中でドフラミンゴはローに声をかけた。
白い柔肌が外気に露出されるたびにローはブルリと身体を強張らせる。

「怖がるなんて意外と可愛いところがあるじゃねぇか」
「こ、わがってなんかない!」
「威勢がいいのも今のうちだけだ。フッフッフ……」

ほらよ、とドフラミンゴは最後に残った下着を剥ぎ取り、他の服と同様、絨毯の上に投げ捨てた。
そして一度、舌舐めずりをするとドフラミンゴはまだ小刻みに震えているローの肌をなぞる。

「…っヒッ!」
「へぇ。ガキのくせにスベスベだな」
「う……、ガキって言うな……」

意外にも温かく、それでいてサラサラとしたドフラミンゴの手への不快感はあまりない。
ローの胸の突起物に触れた瞬間、「ッあっ!」と鳥肌が立った。
その反応を見て、唇をさらに歪ませたドフラミンゴは集中的に指の腹を使ってこねくり回す。
しばらく続けていると突起は桃色に染まり、コリコリとした感触をさせた。

「こんなに硬くしやがって……。気持ちいいんだろ。ロー」
「…っフ……!…んな、わけ…ねぇだ、ろ…ッ!」

途切れ途切れに息を切らしながら片目を大きく歪ませて睨みつけるローに、「フッフッフ…相変わらずお前は素直じゃねぇ」
そう言ってしっとりと汗ばんできたローの首筋に甘く噛み付いた。
頸動脈辺りを口内で舌を動かすと、その度にローの身体が震える。
小さな嬌声が耳元で切なげに聞こえてくる。
突如、ローの口から「っ、ご…め……ッ…」と零れてきた。

「…ご、め、んなさっ、い……」
「……ん? どうした?」
「俺が、ドフィの……あれ、見たから……怒って…」

たどたどしく謝りながら、ドフラミンゴの厚い胸板を手で押しどけ、ローはこの場をやり過ごそうとした。
が、次の瞬間、


「ーーーーーーーーーッハハハハハハッ!」


突如ドフラミンゴは顔を天井に上げ、豪快な高笑いを見せた。
その様子に流石のローも呆然とする。
(前々から彼の頭がイカれてるのは知っていたが)どうして自分の発言にそんな態度を取るのか全く分からない。
歪な表情を見せるローを一人残し、ドフラミンゴはひとしきり笑った後、
「お前、本当にそう思ってるのか?」
とその大きな手で自分の顎を掴んだ。

「本当に俺がそれだけでこんなことしてるとでも思ってんのか?」

ドフラミンゴの顔が近い。
サングラスのレンズに己の顔が映るほどにだ。
それなのに、どんなに目を凝らしても彼の目を見ることはできなかった。
背中を冷たい汗が伝う。

「じゃ、……な、んで……?」

そう聞いてみるものの、ドフラミンゴはそれには答えず、手を離した。
そして肌への愛撫を再開する。
指が腹や太ももの表皮をなぞると、ゾクゾクとした何ともいえないもどかしい感覚がローの体に走る。
ドフラミンゴがローのモノに触れると、「ひャウッ!」と腰を浮かした。

「しっかり勃ってるじゃねぇか。感じてんだろ?」
「あ、…違……ッア…」
「こっちの具合はどうなんだ?」

そう言うとドフラミンゴは、ローの後孔に指を伸ばす。
堅く閉じた蕾に、少し力を入れて指を押し込むと何なく沈みこんでいく。
第一、第二、と関節を飲み込んで結局人差し指全てが入ってしまった。

「おいおい。初めてなのにこんなに奥深くまで入ったぞ」
「ヒィ"…! ド、フィ……抜ぃ、て…ぇッ……」
「フッフッフ…。まぁそう嫌がるんじゃねぇ」

ドフラミンゴは指を抜かずにローを俯けにさせ、「腰を上げろ」と太ももをパチンと叩いた。反抗して無視しようとしたローだったが、「無理矢理糸でやられる方が好きなのか」と言われたため、仕方なしに膝を動かした。

「いい子だ、ロー」
「…ッ、……ぅる、せ……。はや、く…指抜け、よ…」

ドフラミンゴの指が中で擦れるだけで奇妙な感覚がする。
腸越しに彼の体温が伝わってくるのだが、それもまた不思議な感じだ。
とにかく早く抜いてほしい。
ローは首を後ろに向け、
「は、や…くぅ……ッ!」
とドフラミンゴを睨みつけた。

その瞬間だった。

ドフラミンゴの雰囲気が変わった。
物理的に目を見なくてもよく分かる。
真一文字に塞がれた口から「ゴクリ」と生唾を飲み込む音が部屋に響いた。

「……フッフッフ…わりぃな、ロー」

意外にもドフラミンゴはゆっくりと指を引き抜いた。
さっきの空気は何だったと思ったローだったが、次の瞬間、腹部に強烈な衝撃が駆け巡った。
「あ"、あ"ぁ"あ"あ"あ"ッ!!!」

何が起きたのか全く分からなかった。
ただ痛くてたまらない。
ベッドのシーツを掴み、苦し紛れに下を覗く。
そこにはドフラミンゴが、自身のそれをローの秘部に突き刺している姿があった。

「力を抜け、…ッ、ロー」
「ぁ"あ"あ"ッ! 痛ッ、い! ドフィッ!」

まだ全く慣れてないそこに無理矢理挿れられるというのは苦痛以外何者でもない。
ローの白い太ももに赫い血が秘部から流れる。
皮肉にもそれは潤滑油の役割を果たし、ドフラミンゴの凶悪なモノがさらに奥へとねじ込まれる。

「い"、だッ……! やめ、…!」

下腹部への圧迫感と吐き気、そして激痛に声さえも出ない。

どうして。
なんで。

ーーーードフィ。

生理的な涙がドフラミンゴの動きとともに溢れて零れる。
突然、腹部にどろりとした熱を感じた。ドフラミンゴが吐精したのだ。
ぬらりとようやくソレが抜かれる。
ようやく終わったという安堵感、そして絶え間ない激痛と疲労に、ローは意識を手放した。


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