べくたーちゃんと梅雨入り

「雨ばっかりだ。」
「梅雨ですからねえ。そういえば、下で紫陽花が咲いてましたよ。きれいな紫色の花。べくたーさんカラーです。」
「紫?」
「はい。」
「何が?」
「目です。もっと気の効いた表現ないかな…アメジスト色とか…。ちょっとイメージ違うけど私は藤色って言い方が好きです。」
「藤…。」
「ラベンダーも似てますね。そうだ、ラベンダーも今咲いてますよ。ね、べくたーさん、少しお散歩しましょう。」
「雨じゃねーか。」
「それが良いんですよ。ぴっちぴっちちゃぷちゃぷらんらんらん〜。新しくレインコート買ったんです。テーラードっぽくて可愛いでしょう。」
「着たいんだな。」
「はいっ。…あ、べくたーさん置いてかないでくださいよ。」
「遅い。」
「じゃあ、まず線路に沿って行きましょう。紫陽花が見頃ですから。…ふふふ、べくたーさんが蛇の目でお迎えうれしいなぁ。」






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