第二話 挑戦!カラスノジム
カラスノタウン・ポケモンセンター
「スガさーんっ!」
「ちゃーす」
「お、リリにミドリ! その顔はもしや、博士からポケモンを貰ってきた帰りってところかな?」
「そうなんです! 2人ともイーブイを貰ってきたんですよ!」
「ぶい!」フリフリ
「ぶきゅ」ウトウト
「へ〜、可愛いな! バトルで怪我したら、いつでもここに来るんだぞ〜」
「バトル……やっぱやんなきゃダメなんすかね」
「何言ってんのミドリ! ポケモンといえばやっぱりポケモンバトル! 色んな町のジムに挑んでバッジを手に入れて、ゆくゆくはポケモンリーグに挑戦でしょ! ね、イーブイ!」
「きゅうっ!」キラキラ
「いやー、わたしらはバトルとかどうでもいいわ。そう思わない、イーブイ?」
「ぶぅ」コクコク
「あはは、同じイーブイでも性格が違うんだなー! まあポケモントレーナーだからって、何もバトルをしなきゃいけないって決まってるわけじゃないし、2人の好きなようにポケモンと向き合えばいいと思うよ」
「はい、スガさん! よしイーブイ、さっそくこの町のジム、カラスノジムへ行こう! ジムリーダーに挑戦だー!」
「ぶいっ!」
「相変わらず無駄に熱いヤツだなぁ。…見物にでも行こっか、イーブイ」
「ぶー」
「2人とも気を付けて行くんだぞー」ヒラヒラ
カラスノジム
「あーっ!! くっそー、また負けたーっ!!」
「あれは完全にお前の判断ミスだ、ボゲェ! タイプ相性わかってんのか!」
「うるせー、わかってるっつーの!」
「あれ、ショウヨウにカゲヤマ! 2人もジムに挑みに来たの?」
「あ、リリにミドリ! そうなんだけど、ジムリーダーまで行けずに負けちゃって……」
「っていうかお前ら、ポケモンもらったのか」
「そうなの! ほら、イーブイ!」
「ヒナタ君とカゲヤマ君はなんのポケモンもらったの」
「オレはヒトカゲ! カゲヤマは確かケ……ケツ……?」
「ケロマツだ!! 間違えんじゃねえよボゲ!!」
「へー! ほのおタイプのヒトカゲに、みずタイプのケロマツかぁ!」
「つまりヒナタ君はカゲヤマ君に弱い、ってことか」
「んなっ!? タイプ相性なんて関係あるかーっ! カゲヤマだけにはぜってーに負けねーっ!」
「はっ、俺がお前に負けるわけねえだろうが。……でもお前ら、イーブイってノーマルタイプのポケモンだろ。だとしたらカラスノジムのジムリーダー、ダイチさんのポケモンには相性悪いぞ」
「え? ダイチさんのポケモンって、じめんタイプじゃなかったっけ?」
「何言ってんだ、はがねタイプだぞ。はがねタイプにノーマルタイプの技は、効果がいまひとつだろ」
「えーっ!? うそぉ!? ダイチって名前なのに!?」
「いや名前は関係なくね」
「オレのヒトカゲは相性いいはずなんだけど、その前のジムトレーナーが強くて……あー思い出したらムカついてきた、あのメガネめーっ!!」
「まさか初めてのジムがはがねタイプのジムなんて、最初からハードル高くなってきたなぁ……。でもだからこそ燃えるよね、イーブイ!」
「ぶぅい!」
「やっぱわたしらはバトルとかいいわ。のんびり生きていこうか、イーブイ」
「くわぁぁぁ……」
・スガさん
ポケモンセンターで働く優しいお兄さん。昔はホクトー地方中を旅したポケモントレーナーだったそうだ。
・ヒナタ ショウヨウ&カゲヤマ トビオ
リリとミドリの友だちの新米トレーナーコンビ。ヒナタの相棒ポケモンはヒトカゲ、カゲヤマの相棒ポケモンはケロマツ。
・ダイチさん
カラスノジムのジムリーダーで、はがねタイプのポケモンのエキスパート。その実力は今後明らかになってくるぞ!
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