12
「嘘…」
「やった…!」
光が収まると、そこには変身したみんと、ミュウミントが立っていた。
今なら私が変身したときの白金の気持ちがよくわかる気がした。
キメラアニマは未だ攻撃態勢に入っている。ミントの援護さえあれば──。
「みんと!心に浮かんだ言葉を叫んで!」
みんとは躊躇したものの、念を押すように再び名前を呼ぶと、意を決して叫んだ。
「み、ミントアロー!」
「よっし…いくよ、みんと!」
「…ええ!リボーンミントエコー!」
みんとが無事に攻撃を繰り出しキメラアニマが怯むのを見届けると、私もストロベルベルを構えた。
「リボーンストロベリーチェック!!」
閃光に包まれエイリアンはミッキーから乖離し、元の犬に戻った。
私は人知れず息をつく。
《カイシュウ カイシュウ》
マシャにエイリアンを回収させ、もう異常はないか確かめる。
ミッキーは元気そうに吠えていて、体に影響はなにもないようだ。
そんなミッキーにみんとは駆け寄り、抱き上げた。
「ミッキー…!─良かった、元に戻って…」
とりあえず一安心だ…一応ストーリーを知ってるとはいえ、不安は拭えない。
みんとが無事に仲間になって本当によかった…。
みんとはひとしきりミッキーを抱きしめ、いたわったあと、照れくさそうに口を開いた。
「──ありがとう名前…ミッキーを助けてくれて…」
「!──ううん…お互い様よ。これからよろしくね」
ツンデレかわいいかよ、と煩悩を曝け出しつつ握手をしようと手を差し出す。
しばらくしても握り返されないそれに、それもそうかと手を引っ込めようとしたとき、みんとはおずおずと手を握り返してきた。
「─よろしく、ですわ…」
(かわいいかよ)
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